究建築研究室 Q-Labo.
究建築研究室 Q-Archi. Labo.|京都の建築設計事務所

インド: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/cgi/mt/mt-search.cgi?tag=インド&blog_id=1
Copyright © 柳沢究 Kiwamu YANAGISAWA, 2008-

弧篷庵忘筌の三国灯籠とリンガ

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(写真は京都市文化観光資源保護財団「京の茶室」より)

研究室の先輩でもある京都の建築家・岩崎さんの弧篷庵忘筌についてのブログを見て思い出したこと。

上の写真にも写っている、忘筌の有名な明かり障子から見える軒先の庭にある「三国灯籠」は、傘が朝鮮・火袋が中国・竿が天竺、と三つの国に由来するパーツを組み合わせたものと言われています。数年前の特別公開で訪れた際、竿の頂部が丸まっているのに気付き、ははあ、インド伝来というのが本当なら、これはシヴァ・リンガの転用に違いないと思いました。その後いくつか解説を読んでも、そのことには触れたものは見たことがありませんが、桃山時代ならポルトガル人やオランダ人が、ゴアやアンコールあたりからそれを運んで来たなんてことは、すごくありえそうなことです。

ちなみにリンガ(リンガム)とは↑のようなもの(写真出典)。多くは石でできた、男性器を象ったシヴァ神のシンボルであり神体です。台座部分はヨーニと呼ばれる女性器を象ったもので、樋のような突起部が北を向くように据えられます(だからインドではリンガを見ると方位が分かる)。リンガは単にヨニの上に載っているのではなく、リンガがヨーニを貫いている状態を表しています。リンガの持ち主はもちろんシヴァ神です。ヨーニを貫通したリンガが見えているということは、つまり我々のいるこの寺院(ひいては世界)はヨーニの内側=胎内にあることになります。そのヨーニの持ち主(この宇宙?)とシヴァ神がいままさに交わっている、という宇宙の姿をリンガは示しているのです。

・・・といったことを話題にしながら、忘筌でお茶会が催されていたと想像するのも楽しいものです。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 15.10.01

インドの都市から考える6:街と融け合う寺院

日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたものです。


連載:インドの都市から考える(柳沢究)
第1回:巡還と囲繞の都市構造
第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性
第3回:伝統的な中庭式住居での生活
第4回:水辺の建築空間 ガート
第5回:動物のいる都市空間
第6回:街と融け合う寺院

第6回:街と融け合う寺院

(『ARCHITECT』2013年10月号、日本建築家協会東海支部)


 20世紀末に始まるインド全体の経済成長にともない、近年ヴァーラーナシーでも大規模な宅地開発やショッピングモールの建設などが目立つようになった。都市空間の更新はその速度と激しさを増している。連載最終回となる今回は、聖地としてのヴァーラーナシーを支えるガートとならぶもう一方の立役者、ヒンドゥー教の寺院・祠に焦点をあてながら、筆者が現在関心を寄せている都市空間の現代的変化について触れてみたい。

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Tags: | ARTICLEs 小論 | 13.12.16

インドの都市から考える5:動物のいる都市空間

日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたものです。


連載:インドの都市から考える(柳沢究)
第1回:巡還と囲繞の都市構造
第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性
第3回:伝統的な中庭式住居での生活
第4回:水辺の建築空間 ガート
第5回:動物のいる都市空間
第6回:街と融け合う寺院

第5回:動物のいる都市空間

(『ARCHITECT』2013年8月号、日本建築家協会東海支部)


■インドの都市には動物がいる

 小鳥や人に連れられたペットを除けば、日本の都市部において動物を見かける機会はきわめて少なくなった。そんな日本からインドを訪れて驚くことの一つは、都市に動物があふれていることである。実にさまざまな動物たちが人間と生活・空間を共にしている。

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Tags: | ARTICLEs 小論 | 13.12.09

インドの都市から考える3:伝統的な中庭式住居での生活

日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたものです。


連載:インドの都市から考える(柳沢究)
第1回:巡還と囲繞の都市構造
第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性
第3回:伝統的な中庭式住居での生活
第4回:水辺の建築空間 ガート
第5回:動物のいる都市空間
第6回:街と融け合う寺院

第3回:伝統的な中庭式住居での生活

(『ARCHITECT』2013年4月号、日本建築家協会東海支部)


■インドの中庭式住居

 インドの住居は地方によってさまざまであるが、地域や民族・文化の違いを超えた一定の共通性が見られる。それは中庭を中心とした住居形式である。
 中庭式住居はモエンジョ・ダーロ遺跡からも数多く発掘されており、その歴史はインド文明とともに古い。

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Tags: | ARTICLEs 小論 | 13.11.25

インドの都市から考える2:ヒンドゥー教における住まいの象徴性

日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたものです。


連載:インドの都市から考える(柳沢究)
第1回:巡還と囲繞の都市構造
第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性
第3回:伝統的な中庭式住居での生活
第4回:水辺の建築空間 ガート
第5回:動物のいる都市空間
第6回:街と融け合う寺院

第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性

(『ARCHITECT』2013年2月号、日本建築家協会東海支部)

 前回、ヒンドゥー教には「浄/不浄観」に基づく階層的秩序を指向する傾向があり、世界の姿もまたメール山を頂点とする階層的な同心円構造によってとらえられること、そしてそのコスモロジーが都市に投影されている事例を紹介した。今回はそのようなヒンドゥー教の観念と住居のかかわりについて見てみたい。
 

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Tags: | ARTICLEs 小論 | 13.11.19

インドの都市から考える :『ARCHITECT』連載

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ARTICLEs小論に、インドの都市から考える:巡還と囲繞の都市構造をアップしました。
日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたもののうち、今回のは 第1回分です。続く第2回〜6回分までは順次載せていく予定ですので、よろしければ時々チェックしてみて下さい。

Tags: | NEWs 最新情報 | 13.11.15

インドの都市から考える1:巡還と囲繞の都市構造

日本建築家協会(JIA)東海支部の発行する機関紙『ARCHITECT』に、2012年12月より2013年10月まで隔月連載されたものです。


連載:インドの都市から考える(柳沢究)
第1回:巡還と囲繞の都市構造
第2回:ヒンドゥー教における住まいの象徴性
第3回:伝統的な中庭式住居での生活
第4回:水辺の建築空間 ガート
第5回:動物のいる都市空間
第6回:街と融け合う寺院

第1回:巡還と囲繞の都市構造

(『ARCHITECT』2012年12月号、日本建築家協会東海支部)

 今年(2012年)4月より名古屋に移り住み、この連載を担当させていただくことになった。筆者は建築計画・設計を専門とするが、10年以上にわたってインドに通い都市空間の調査を続けている。学生時代のアジア放浪旅行の最中にふと立ち寄った、ヴァーラナシーという都市の成り立ちに素朴な関心を抱いたのが出発点であった。以来現在に至るまで、その都市の発する不思議な魅力に導かれながら、南インドまで手を広げつつ研究を続けてきた。根っこにあるのは、複雑な都市や建築の形がどのような要因と過程を経て形成されてきたか、という興味である。研究の着地点はいまだ模糊としているが、インドの都市を見つめる中で、都市や建築を考える上でのさまざまな示唆を得てきた。この連載でその一端を紹介できればと思う。まずは筆者がフィールドとしている2つの都市、その概要とヒンドゥー教のコスモロジーと結びついた都市構造について紹介したい。
 

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Tags: | ARTICLEs 小論 | 13.11.08

久々のインド3:マーケット

昨晩深夜、基本設計中の枚方KG邸の概算見積り用図面を一式仕上げて送信。
設計はなかなか楽しい感じなのだが、見積もり調整はいつにも増してハードになりそうな予感。

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オールドデリー、ラール・キラーの前にある電設資材マーケット(Bhagirath Place)へ見学に行く。

電気製品を扱う卸問屋や小売店舗が一帯に数百軒(?)密集している。扱っているものは照明器具やスイッチ等の配線器具類が多く、パソコンなどはまた別の場所に大きなマーケットがあるという。すぐ側にオールドデリーの浅草と呼ばれるチャンドニー・チョウクが通っていて、雰囲気としてはアメ横や一昔前の秋葉原をぐっとマサラ風味にした感じ。

左:照明器具屋。新しい製品はLEDとなっている。ほとんどが中国製で、定番商品がないので売れてしまったら同じ製品は買えないとか。家を建てたり改装する人は自分で、あるいはデザイナーと一緒にこういった店に器具を買いに来るという。ここは比較的庶民的な店。
右:インドのインテリア感覚では、スイッチプレートは大きなこだわりポイントであるらしい。様々なメーカーのいろいろなブランドのスイッチが並んでいる。

スイッチやコンセントという装置は、建築における人間と電気エネルギーの接点である。電気は生活に不可欠で、でも目に見えなくて仕組みも実はよくわからない不思議な存在で、スイッチやコンセントはそんな不思議な電気を家の中に召喚したり使役してしまう道具だ。科学的には解明されているが使ってる本人は理解していないという意味では、呪術的といってもいい(そういってしまうと大半の電化製品はそうなるけど)。なので、それが装飾を帯びるのは実はごく自然なことだなー、などと考えてみた。
日本のプレート類は使いやすさと存在感を薄めることを追求しているけど、生活の中で電気の存在を意識させるためには、もうちょっと別のデザインの方向もあるんじゃないか。

ソーラーパネルも売っている。何だかすごく身近な材料に見えるぞ。

こちらは実にインドらしい真鍮製のシェード。今度買って帰りたい。

これもインドならでは。ガネーシャやココナツ、卍などの形をした電飾。

ホテル側のスーパーマーケット。野菜が豊富。
今回は休日がインドの共和国記念日と重なってしまい、デリーでは軍事パレードが行われるわテロ予告は出るわで厳戒体制。ほとんど観光らしいことはできなかったので、スパイスやマンゴーピクルス、お菓子等のお土産は大体ここで買った。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 13.03.06 | (0)

久々のインド2:家庭訪問

調査期間のうち大半を、デリーとグルガオンの一般家庭の住宅を訪問して回る。
お家訪問はデリーでは初めて。また、今まで訪れたことのある家は(インドの大多数を占めるであろう)経済的には比較的貧しい家庭が多かったのだが、今回のターゲットはここ20年ほどの経済成長を受け急増してきた「中の上」クラスの家庭だ。現代インド住宅の成長点を観測する趣である。収入が年を追って増え、子供の教育に熱を注ぎ、新しいマンションや戸建を購入し、旧市街の狭く古い家屋から「脱出」する人たち。家の中には大型冷蔵庫や電子レンジ、薄型テレビやタブレットほか電化製品が溢れている。

周辺の地域も(写真からはそう見えないかもしれないが)清潔感のある落ち着いた雰囲気がただようところが多かった。ゆとりのある街路に生活が溢れていて、歩いていて気分がなごむ。

パパドを干しているところ。

こちらは露店の野菜パコラ売り。

街路の入口で売られていた素焼きの製品。水瓶や貯金箱、垢すり、護符など。都市部で今時こういったものを買う人がいるのだろうかと疑問に思っていたが、訪問した家庭にはこれらがひと通り揃っていた。納得。地域に根ざしている。

訪問した家庭の一つ。
左:階段室。ピンクの壁に緑のガラスのトップライトからの光が注ぐ。おぉバラガンみたい。右:キッチン。

リビングの青い壁に描かれたシルディ・サイババ(アフロヘアーの白い粉を出すサイババとは違う人)。

これはまた違う家のベッドルーム。子どもたちがドラえもんを鑑賞中。テレビは壁掛けでベッドルームにあるのが標準的スタイル。それにしても家の中はカラフルである。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 13.03.05 | (0)

久々のインド

名古屋と大学に移ってからのこの一年バタバタと過ごし、ずいぶん久々のブログに。
4月からはもう少し大学のことも書いて行きたいと思っています。
まずはリハビリのつもりで、このあいだの1月末に行ってきた久々のインドについて。

今回は企業との共同研究ということで、調査の中身についてはあまり書けないのだけど、グルガオン Gurgaon というデリーの衛星都市を中心に10日間ほど滞在してきた。2007年夏以来なので実に5年半ぶりの訪印。

深夜0時頃、デリーはインディラ・ガンディー空港に到着。2010年に開催されたコモンウェルス・ゲームにあわせて新しく整備され非常に快適。深夜のせいもあるかもしれないが、空港を出ると群をなしていたタクシーの客引きもほとんどいなく、落ち着いたもの。現地でこの後さんざんお世話になったYさんの迎えを受けグルガオンに。空港はデリーとグルガオンの中間にあるので車で30分ほど。

滞在したホテル。無線LANもあり快適。朝食ビュッフェには味噌汁があった。日本人ビジネスマンの利用が多いためらしい。ロビーではハングルもよく聞こえたが、中国人は見かけない。欧米系はかなり多い。グルガオンには外資系企業のインド本社が多く置かれており、近年急速に拡大・成長している都市だ。人口は多く商業施設やビルも数多いが、街全体が「作りかけ」という雰囲気で、熟成しきったヴァーラーナシーとは対照的。牛もほとんど見かけない。

翌朝、共同研究先のオフィスにて、キックオフ・ミーティング。
10層ほど上に浮かぶ大胆なトップライト。ガラスではなくポリカのような薄い板であった。エントランス・ドア。ディテールがなさすぎて潔い。インドでは総じて石やタイルの扱いは手馴れているが、ガラスや木・金属部の扱いにはアラが目立つ。無理にガラスや金属を多用したミニマルなディテールを目指さなくてよいのにと思う。

昼食。ファミレスのようなインド料理店。

グルガオンの建材マーケットを見学。インドでは割りとよく見る風景。業者だけでなく、一般家庭の人もこういったマーケットに、普通に電球やスイッチプレートを買いに来るという。ホームセンターも近年登場しているらしいが、まだ身近ではないよう。

デリーから延びるメトロ。乗りたかったが、共和国記念日(1/26)直前のためテロ予告が出ており、乗ってはいけないとのことで残念。全体として、インフラの整備度合いは5年前とは桁違いだが、停電はまだ頻繁に起こる。電力供給が追いついていない。

サブジ(野菜)売り。珍しく長ネギも売っていた。カリフラワーの惣菜カレー、ゴービー・マサラは最も好きな料理の一つ。


グルガオンの周縁部を車で走り、周囲に何もない荒野に巨大な集合住宅がどんどん建設されている様子を見て回る。すごい数量である。

その後Yさんの自宅へ訪問し、調査の作業少々。
夜はホテル近くのカニが美味しいと評判のレストランへ。最近は南インドの魚介系料理が流行っているとか。メンバーの中に辛い料理がダメなO君がいたので(何ということだ)、レス・スパイスでと頼んだためか、ガーリックがふんだんに使われた中華に近い味だった。しかし身も厚く濃厚美味。皆夢中でむさぼり初日終了。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 13.03.04 | (0)

ジャイプル Jaipur:India, 1996

ハワ・マワル Hawa Mahal(風の宮殿)
風通しがよいから「風の宮殿」というストレートというかやや安直な命名ながら、砂岩でできた陰影に富む複雑なファサードがとても魅力的。白い縁取りは大理石というわけではなく、たしかペイントであった。
18世紀に建設されたハワ・マハルのファサードは、石のスクリーン(ジャリjali)で囲まれた無数の出窓によって特徴づけられている。出窓の一つ一つには、きちんとドーム状の屋根(庇)が掛けられていて、それぞれが独立した要素であることを主張している。この出窓の原型はおそらく、古くからあるヒンドゥー建築のチャトリであると思う(ジャイサルメールのチャトリファテプル・シークリーのチャトリ)。
チャトリはヒンドゥーの宮殿の屋上や中庭によく見られる東屋である。建築全体の構成の中では装飾的な意味合いも大きいが、機能的には風通しよく涼しい日陰の居場所をつくるための装置である。このハワ・マハルのファサードは、そのようなチャトリを集合・積層して、その隙間を壁で埋めることで生まれたものに思われる。

ところで出窓を覆うスクリーンの目が、上層階に行くほど細かくなっているのは何故だろうか。道から室内が見通せないように視線をコントロールする目的であれば、下層階ほど細かくするのが自然だけど・・

ジャンタル・マンタル Jantar Mantar
同じく18世紀に建設された天文観測施設群。ヴァーラーナシーのマン・シン宮殿の屋上にも小さなものがある。
現代彫刻のような独特の造形は、観測器具の即物的・機能的形態を、そのまま建築スケールに拡大したことで創りだされている。すごく複雑な「日時計」とまでは理解できるが、夜にどうやって星を観測していたのかはまったく想像ができない。

まさに「Stairway to Heaven」

インドで後にも先にも一回だけ出会ったコブラ使い。よりによって中央分離帯にて。

ジャイプルで泊まっていた15人部屋のドミトリー。ここは比較的きれいな方。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 12.08.16

ウダイプル Udaipur:India, 1996

Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 12.07.12

そうだインドカレー、作ろう。

こんにちは、ヒショです。
肌寒い日曜日の昼下がり、スパイシーでホットなカレーが食べたくなりました。

カレーといえばインド、インドといえば究所長(?)。インド研究者でもある彼は、特別カレー好きではないけれど、3食カレーがひと月続いても平気な程度には好きだそうです(それ大好きと違うのん?)。そこで今回、久しぶりに本格カレーを作ってもらうことに。
下記レシピは、所長のお兄さん(カレー大好き)が入手した某人気カレー店のレシピをアレンジしたものです。インドの雰囲気をしっかり感じさせつつも日本人好みのマイルドな仕上がり。手間をかける甲斐のある味だと思います。ぜひお試しください!

■ 材料

・分量:7〜10人分くらい
・材料費:約2350円(うちスパイス代750円)

① 肉・野菜など
・鶏モモ肉(400g)   ・玉ねぎ(4〜5個)    ・トマト水煮(1缶)
・ナス(2本)      ・丹波しめじ(1パック) ・ブロッコリー(1株)
※野菜は適宜好みのものを
・ヨーグルト(大さじ2) ・コンソメ(35g)    ・塩(適量)  
・サラダ油(50mL)   ・バター(25g)


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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , SELECTED 選り抜き | 10.12.13 | (2)

曼荼羅都市マドゥライ

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研究フィールドの一つ、南インドの寺院都市・マドゥライ Madurai。
巨大なミーナクシー寺院を中心に、方形の街路がマンダラ状に重層する希有の都市だ。
久しぶりにGoogleで見たら、かなり精細な写真にアップデートされていた。
地図ではさんざん見てきた都市だが、衛星写真はまた違った迫力がある。

Google EarthやMapが登場する前、都市の衛星写真や航空写真を手に入れるのはたいへんなことだった。たいして精度がよくない写真を何万、何十万ものお金を払って購入していた。僕もなけなしの研究費で買おうとして、高すぎて断念したことがある。それでも、地図からは得られない敷地や地形、建物の形状が見える航空写真は貴重なデータだったのだ。軍の資料を裏ルートで手に入れた、なんていう話も聞いたことがある。

先日メディアショップのイブニングレクチャーでご一緒した和歌山大の平田隆行さんは、フィリピンの奥地の集落や棚田を、GPSを使いながら歩測で、何ヶ月もかけて地図をつくりあげたそうだ。いまではGoogleで一発らしい。曰く「グーグルの馬鹿ッ!(笑)」
でもクリックひとつで手に入る地理情報よりも、汗みどろのフィールドワークの中で得た経験や直感こそが研究の血肉になるんですよね、ね。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 10.10.20 | (0)

寺院:ラーメシュワラム Rameswaram, India, 2007

寺院:ラーメシュワラム Rameswaram, India, 2007

インド(ほぼ)最南端の聖地・ラーメシュワラム その2(→その1
上は、ラーマナータ・スワミーRamanatha Swamy寺院の有名な回廊。
太く短いプロポーションの角張った柱が連なる空間は、タミル地方の寺院に共通する独特のもので、綺麗な陰翳の階調を刻んでいる。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 10.09.21 | (0)

ちび2号と英語レクチャー

いくつかまとめて報告とか。

今月の頭、ちび2号が無事誕生。今度は男です。
ちび1号は女の子だったので、父親に似てブサイクに育ったり愛嬌がなかったらどうしようとか、生まれた時にはそれなりに心配したのですが、今回は勝手知ったる男なので、どのようにでも育ってくれと、はなから気楽です。
2歳になるちび1号とあわせて、一気に家の中がさわがしい。

その3日後くらいに、JICA大阪にて、アジア諸国から来ている研修生を対象とした「歴史都市の保全と観光:ヴァーラーナシーのばあい」と題したレクチャーを英語でしてきました。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 10.09.15 | (0)

沐浴:ラーメシュワラム Rameswaram, India, 2007

沐浴:ラーメシュワラム Rameswaram, India, 2007

96〜97年の旅行シリーズはちょっと中断して、夏向けの写真をセレクト)

インドの四方を押さえる四つの聖地「四大神領(チャトル・ダーマ)」の一つ、インド最南端に近いラーメシュワラムにある寺院の境内には、御利益のある井戸水を浴びに、全国からの巡礼者が列をなす。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 10.08.20 | (0)

ダラヴィという「スラム」

みんぱく行くといつもこれ。太陽の塔は後ろ姿がかわいい

7/18-20の三日間、国立民族学博物館にて行われた国際会議に出席する。
自分の英語のまずさを改めて自覚することとなり反省しきり。そんなわけで、会議に貢献できたかどうかは甚だ怪しいけれども、インドでもイギリスでもやられてないヴァーラーナシーに関する研究を、初めて英語で公表できたことはよかった。いくらかお褒めの言葉ももらったので、多少役に立ったと思うことにする。

会議の中で、デリー大学のR. Chatterjeeさんという社会学の先生の、ムンバイのスラムに関する論文にちょっと長いコメントをさせていただいた。内容は割愛するけど、僕はこの論文を読んで初めて「ダラヴィDharavi」という場所の存在を知った。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , SELECTED 選り抜き | 10.07.27 | (0)

インド:伝統的都市住居の空間構成と生活

委託研究レポート,
(株)パナソニック電工, 2010



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Tags: | WORKs 仕事 | 10.07.05

アバター Avatar

まあ、いまごろなんですが、先月頭に『アバター』を見に行って来ました。
(映画館に行くのは、カーンの『My Architect』以来という…)

これからという人は、字幕版か吹き替え版か迷うと思うけど、僕としては吹き替え版をお薦めします。3Dだと字幕がやや読みづらく、せっかくの映像に集中できない。

ストーリーは、なんというか「ほどよい塩梅」。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 10.02.28 | (0)

湖のチャトリ:ジャイサルメール Jaisalmer, India, 1996

湖のチャトリ:ジャイサルメール Jaisalmer, India, 1996

前回のチャトリから程近い湖の中に佇むチャトリの乗ったパビリオン。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.10.15 | (0)

砂漠のチャトリ群 Chatris:ジャイサルメール Jaisalmer, India, 1996

砂漠のチャトリ群 Chatris:ジャイサルメール Jaisalmer, India, 1996

ジャイサルメール郊外の丘にたたずむチャトリ群。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.09.19 | (0)

透かし彫刻:アフマダーバード Ahmadabad, India, 1996

透かし彫刻:アフマダーバード Ahmadabad, India, 1996

アフマダーバード郊外にある階段井戸に施された透かし彫りの装飾群。
ある程度定まった形式に従って、様々なパターンが(二つと同じものを繰り返さずに)展開されることで、全体と部分の美しさが同時に実現しており、そのあまりの密度に絶句する。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.08.28 | (0)

ダウラターバード Daulatabad:India, 1996

ダウラターバード Daulatabad:India, 1996

インド、デカン高原西部に位置する丘の上の廃都、ダウラターバード
エローラ観光の基点となるアウランガーバードの郊外、ローカルバスで数十分の距離にある。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.07.08 | (0)

融合寺院

2009/5/25〜5/31

5/25(月)
月曜日は休み後の再起動のため雑務デーと決めて、サイトの更新や諸事務などのコマゴマした仕事をこなすことにしている。
で、ARTICLEsの方に、昨年インド通信に寄稿した「『聖なる風景』と『融合寺院』」というエッセイを載せました。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 09.06.01 | (0)

「聖なる風景」と「融合寺院」


ガンガーよりマニカルニカ・ガート(火葬ガート)を臨む("Banaras: Sacred City of India", Raghubir Singhより転載)

ヒンドゥー教最大の聖地として、メッカやエルサレムとも並び称されるヴァーラーナシーVaranasi。では、なぜヴァーラーナシーは大聖地となったのか。また、その聖地で現在も進行している不思議な寺院のが示唆する都市の可能性について。少し建築的な話です。

インド通信』第362号(2008年)掲載の文章に若干の加筆・修正


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Tags: | ARTICLEs 小論 | 09.05.25

鞆の浦2(雁木とガート)

鞆の浦・常夜燈

2009/4/20〜4/26

4/23(木)〜25(土)
今回は港の話。( >> 前回
鞆の浦には江戸期の港湾施設セットがかなりいい状態で残っていて、この歴史的遺産の保存というのが、「架橋計画」反対の根拠の一つとなっている(参考文献)。
その港湾施設セットというのは、常夜燈(灯台)、雁木(護岸)、波止(防波堤)、焚場(ドック)、船番所(監視施設)の5点なんだけど、この中で個人的に目が釘付けになってしまったのが、階段状の護岸、「雁木(がんぎ)」。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , SELECTED 選り抜き | 09.05.05 | (0)

インド音楽

FH030038.jpg 1996年インド、ラージャスターン州のジャイサルメールJaisalmerにて。夕暮れ時、町外れの遺跡にいた楽士のおじさん。絵になりすぎやで。

2009/2/23〜3/1

2/28(土):
インド・ラージャスターンの民族音楽の催しを見に万博公園の国立民族学博物館へ。共同研究員をやってる関係で、三尾稔先生より招待券をいただいたのだ。同行は久住鴻輔・水谷馨・モンド各氏。同日、京大でやっていた青木淳講演とどちらに行くか迷ったが、聞く機会が少ないのは間違いなくこっちだろう、ということでこっちへ来た。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 09.03.19 | (0)

Varanasi, Banaras, Benares と呼ばれる都市の名前の日本語表記

"ARTICLEs"の方に、むかし建築学会の雑誌に書いた、ヴァーラーナシー Varanasi の「死を待つ人の家」の話を載せました。

私にとってヴァーラーナシーは、修士以降ずっと研究のフィールドにしている馴染みの深い都市なのだけれど、この都市について、つねづね不満というか不便に思っていることがある。
それは、ヴァーラーナシーがインドの一大聖地にして世界的観光地であり、かなりの知名度をほこる都市(日本でいう京都の存在に近い)であるにもかかわらず、都市の呼称にバラツキがありすぎる点だ。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 09.01.30 | (0)

ヴァーラーナシー(インド)の「死を待つ人の家」

火葬ガートへ向かう葬列

ヴァーラーナシーにある「死を待つ人の家」のちょっとした歴史的背景。聖地といえども異文化との接触は避けて通れない。今では当たり前のことが、実はそう遠くない過去には当たり前ではなかった、というような話です。この文章はNHKスペシャル「アジア古都物語:ベナレス」のリサーチャーをやっていた時にあたった資料に基づいているため、番組の内容と重なるところもあります。現在の「死を待つ人の家」がどんなところかは、番組DVDに詳しく描かれています。

『建築雑誌』03年2月号(2003年)所収の文章に加筆・修正。


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Tags: | ARTICLEs 小論 | 09.01.29

2009 謹賀新年・牛

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遅ればせながら、謹賀新年。
今年の年賀状は、丑年ということで写真選定に力が入ったけれど、おもて面は子供に占拠され、牛は宛名側へ。
曼荼羅都市・マドゥライで出会った、角の彩色に飼い主の愛情を感じさせる牛。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 09.01.07 | (0)

廃墟:Varanasi, INDIA, 1999

廃墟:Varanasi, INDIA

ヴァーラーナシー旧市街中心部にあった廃墟。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 08.08.08 | (0)