透かし彫刻:アフマダーバード Ahmadabad, India, 1996
アフマダーバード郊外にある階段井戸に施された透かし彫りの装飾群。
ある程度定まった形式に従って、様々なパターンが(二つと同じものを繰り返さずに)展開されることで、全体と部分の美しさが同時に実現しており、そのあまりの密度に絶句する。
全体を統制するおおまかなルール(制約)とその中での個々の自由度という構図は、美しい都市や集落の構成(例えば京町家の連なる街並み)にも共通する特徴だが、単体の建築における「様式」にもたぶんこれと同じ効果がある。
「全体のルール」といってしまうと抑圧的なイメージがあるけど、個々の関係性が拡がることでできあがる秩序もある。昔は地域的な生活習慣や社会慣習、技術・材料の限定性が、自然にこういった大まかなルールを形作っていた、というのはよく言われることだけれども。
Tags: インド 装飾 | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.08.28 | (0)