ラオスの木製バス Bus:LaoBao, Laos, 1996
ベトナム/ラオス国境の町ラオバオLaoBaoから、ラオス/タイ国境の町サバナケットSavannakhetへ向かう、ラオス横断バス。記憶がもはや曖昧だが、たしか昼頃に出発して深夜に到着し、運賃は5ドルくらいだったような。
今でも走ってるのかわからないけど、トラックの荷台に木製の客席ワゴンが載ったバスで、もちろん座席も木製。屋根に人の背丈くらいに荷物を積んで出発する。
走ると、未舗装の道の凸凹がダイレクトに木のフレームに伝わって、ぎしぎし揺れる。夜になると天井に一つある裸電球が薄暗く灯って、乗客たちの無言の顔をぼんやりと浮かびあがらせる。バスは相変わらずぎしぎし。窓の外を見ると街路樹さえも見えない暗闇で、星だけが満天に。そしてずっと、ぎしぎしがたこと。
あちこち旅行をしていて、もっと過酷な移動もあったけれど、なぜかこのバスの一夜がもっとも鮮明に印象に残っている。陳腐さを覚悟で言えば、それは銀河鉄道に揺られているような心地だった。
なぜそんな気がしたのだろうと、光と音と振動それに確かディーゼルエンジンと農村の臭いが加わり、五感へのゆるく単調な刺激が長時間続いてたからだろうか、などと考えてみたくなるけど、やめておこう。
サバナケットの食堂にて。フォーをすすりながらテレビのアトランタオリンピック高飛び込み競技を見ていた。これもなぜか鮮明に覚えている。
Tags: ラオス | MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 09.06.13 | (0)