地鎮祭や町家改修
だいぶんとゆっくり進行していた京都NS軒が、ついに地鎮祭を迎える。めでたい。
ご商売をされていることもあり、祭儀を司るのはゑびす神社の宮司さん。ちょっと間があったので地鎮祭についていろいろ教えて頂いた。
祭壇は南面を正とする(東面がそれに次ぐ)こと(これはインドも同じ。太陽に基づく方位観)。注連縄につける紙の飾り(「しで」というらしい)がジグザグなのは、「雷」を表しているという。雷は雨=水に通じる。つまり敷地の四周を注連縄で結界した上で、そこに水を呼びこみ場を浄めるという仕掛けだ。宮司さんによれば、雨を貴ぶ照葉樹林帯の風土に由来するとの解説。東南アジアや東アジアの古い習俗にも同様のものがあるという。「しで」は「しだれる」に通じるらしい。「したたる」も同源だろう。
じゃあ、四隅の竹も一種の樹木崇拝の名残ですかと聞くと、いやこれは比較的新しいです、室町以降じゃないかな、とのこと。象徴的な意味よりは、竹の使いやすさ(すぐ生えてくる、まっすぐ、軽い等)が先にあって、常緑でめでたいとか、まっすぐで云々というのは後付けでしょうとのこと。
和辻哲郎的風土論と機能主義的解釈が、ほどよく混ざっていて腑によく落ちる。
懐石の振る舞い弁当を頂き、家で昼食。少し酒あり。
確認申請も大詰めです。
町家の改修:京都GD邸(仮称)も、年明けから本格始動してきて、だんだん慌ただしくなってきた。今月頭には、京都市の助成する町家耐震診断を受けた。結果がでるのにだいぶ時間がかかるが、参考になるデータが得られることを期待する。
まずは2月半ばまでに基本設計のだいたいのまとめと概算見積出しが目標。
あいまに造形大の授業の成績採点なども。今年はレポート出題の狙いがうまくはまり、面白いレポートが多かった。詳細後日。
Tags: GD邸 NS軒 | MEMO 雑記・ブログ | 11.02.09 | (0)