寄席と朗読@荒壁を廻る家
「荒壁」からの桜の眺め
もう2週間前のことですが、4月上旬花満開の頃、「荒壁を廻る家」を会場に開かれた落語と朗読の会に、お邪魔してきました。
真ん中の茶室が「高座」として使われ、リビングが座布団の敷き詰められた客席となっていました。まさにハレの場としての中心。いや〜、こういう予想外でかつピッタリの使い方をしてくれるとは。設計者冥利に尽きます。
これは合成イメージです。実際にはテーブルとかは片付けてありました(当日、痛恨の写真取り損ね)
落語は二口大学さんによる「粗忽長屋」。
初見。えらい哲学的なテーマの話だなあと思っていたら、そのシュールな雰囲気が朗読につながっていくのだった。
朗読は広田ゆうみさんによる、別役実の「泥棒のいる街」「魔法使いのいる街」「六百五十三人のお友だち」(『淋しいおさかな』所収)。
恥ずかしながら別役実を知らなかった。三話とも不思議なもやがかかったような「街」のお話。イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』にでてくるような、幻想的な街の姿を思い浮かべながら、聞いていました。「六百五十三人のお友だち」が個人的には一番好きだったな。もの悲しくいい話。
その後めったにお会いすることのない演劇世界の方々と一緒に、夜風の気持ちよいバルコニーで夜遅くまで懇親会がつづいたのでした。Kさんご夫妻、とても楽しい時間をありがとうございました。
Tags: 荒壁廻家 訪問 | MEMO 雑記・ブログ | 10.04.23 | (0)