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GW映画強化週間: 究建築研究室 Q-Labo.|https://q-labo.info/memo/000090.php
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GW映画強化週間

2009/4/27〜5/3

今週はGWということで仕事少なめ、映画多めとした。
十戒』、『アマデウス』、『テルマ&ルイーズ』、『ピクニック
ラインナップは何の共通性もないですが。

十戒』1956:
「信じる者は救われる」という耳慣れたフレーズの意味がよくわかる映画(=信じない者は救われない)。モーゼは一神教の創始者という意味でキリスト以上のスーパー聖人であるが、「ベン=ハー」のキリストに比べるとだいぶ人間らしく描かれている。とはいえ、真の出自が判明したときに、王子から奴隷への転換をほとんど迷い無く受け入れてしまうところは不可解であった。日本とは異なるアメリカの民族・人種感覚に基づくものだろうか?
「蒼天航路」が下敷きとしたであろうシーンにいくつか気がついた。出エジプトの群衆大移動シーンとモーゼの評価を天秤で測るシーン。

アマデウス』1984:
天才って身近にいると嫌ですよね。映画としてはとても楽しめた。

テルマ&ルイーズ』1991:
二人の女性主人公がどんどん魅力的になっていくロードムービー。女性が主人公の映画ではこれまででベスト。ラストシーンの印象深さは他に類を見ないのではないか。
一昨年から個人的に大注目のマンガ「羣青(ぐんじょう)」は、全体トーンが大きく異なるものの、ベースはこの映画かと思う。このマンガも激しく熱くておススメです(女同士で歯の砕けるようなキスをする)。

ピクニック』1956:
ストーリーは今や陳腐化した定型ラブだが、実はそれを種にアメリカ片田舎の閉鎖的社会像を描いた映画。ラブものと思ってみると恐ろしくつまらない。むしろ、暗黙のルール・価値観が支配する小さな共同体(この場合は田舎町だが、現代でいえば学校や会社組織など)への異物混入の物語、として見た方がまだ楽しめる。
建築もそうだけど、「作品」というか文化的産物は、かならずそれが作られた時代の社会構造を背負っている。だから「作品」から時代や社会を読み取る楽しみがある一方で、それが分からないと作品意図を読み違えてしまう難しさがある、といった当たり前のことを再認識させられた。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 09.05.18 | (0)

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