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八木邸(藤井厚二, 1930): 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/memo/000458.php
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八木邸(藤井厚二, 1930)

6月のことですが、特別公開で伺った寝屋川香里園の八木邸(藤井厚二設計、1930年)。竹中大工道具館の藤井厚二展と連動して、松隈章さんの解説付きの見学会でした。

いやあ、休日をつぶしてでも行ってよかったです。聴竹居の完成直後の設計とあって、デザインや空間の雰囲気は聴竹居によく似ているが、少し緩い感じ。特に外観はだいぶ力が抜けている。しかし聴竹居の、自宅ならではの?隅々まで隙なく気の張り詰めた設計に比べると、むしろ住宅らしいおおらかさを感じさせよかったです。一般的な住宅との差分も分かりやすい。毎月数日公開されているようです。現代の住宅として見ても、たくさん見所がある。地味ながらおススメです。
http://www.yagiteiclub.com


内部の写真は載せられませんが、以下印象のメモ。

プランは東西にのびる廊下の両側に諸室を配した中廊下型(聴竹居はホール状の居間を囲むホール型)。洋室主体であり、構成だけ見れば戦前の中廊下型住宅よりは現代のLDK住宅に近い。ところが歩き回ってみると不思議とスルスル部屋が繋がり、中廊下の堅苦しい感じがない。
どうしてかと考えて気付くのは、納戸以外の部屋は全て(脱衣、浴室、女中室も)複数方向に接続していること。建具はほぼ全て引戸。近世武家住宅の続き間のようにツルっと隣の部屋に滑り込む感覚がある。各所にこれでもかと開いた欄間も通風のためだろうが、視覚的な広がりにも寄与している。一方で要所の雁木状の配置が見えがくれや陰影のある入隅出隅をつくり、全体としてとても複雑な体験。
開口部の位置や高さが、部屋毎どころか開口毎に異なることにも驚く。真壁のリズムの中で鴨居や窓台の水平線が融通にズレてくる。それがとても洒脱で真似してみたいのだけど、日本建築の意匠や空間性が身に染み込んでいないと、なかなか難しいのかなあとも思う。居間の床の間とソファベンチが複合した、ハイブリッド感溢れるデザインも。綺麗に使いこまれたキッチンの鍋や小物も見応えがあります。

図面出展:https://jp.toto.com/tsushin/2018_newyear/modernhouse.htm

| MEMO 雑記・ブログ | 18.07.06

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