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古色の配合試験: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/memo/000395.php
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古色の配合試験

今日の午前中は有松の塀に塗る古色の試験塗装をやっていた。

柿渋と松煙、酒、はかりや計量カップを用意してさながらクッキング。松煙は油分を含むためか、そのままでは柿渋や水に馴染まないが、アルコールだと溶ける。原理は分からない。今まで日本酒を使うことが多かったが、今回焼酎と比べたら一目瞭然で焼酎の方がよく溶けることが分かった。アルコール度数の差か。最終的に柿渋と混ぜる松煙の量別に、杉と桧、計20枚のサンプルをつくる。色の決定は乾いてから。

こんな風な古色塗装を初めてやったのは、15年前に町家再生に取り組んでた大学院生の頃。その時のデータをまとめてHPに載せてたら雑誌コンフォルトの木材塗装特集に書かせてもらうことになり、それを読んだ当時「サツキとメイの家」に取り組んでいた大工の中村さんが問合せをくれた。名古屋に来たらその中村さんと子供の保育園が一緒でびっくりして、いま学生たちと一緒にものづくりをしてお世話になっている。なかなか感慨深いのである。

古色の塗装試験レポート

●日時:
2015年3月16日(月)9時15分~11時30分

●作業人数:4人
(柳沢、及部、加藤、岡田)

●主な作業内容:
□材料: 高粘度柿渋(大杉)、松煙、アルコール(焼酎、日本酒)、水、木材(杉と桧を各10枚)
□用具: ペットボトル、計量カップ、計量スプーン、はかり、刷毛、ウエス、漏斗、ボウル

□作業1: 松煙溶かしテスト
松煙少量を、水、焼酎、日本酒で溶いてみる。
結果は写真の通り。焼酎がもっともよく溶けたので、以降の作業は焼酎を使うことにする。

□作業2: 柿渋+松煙の配合量テスト
①ペットボトルを使い、高粘度柿渋を1.5倍に希釈《柿渋300cc+水150cc→450cc》。それをボウルに少量とり、杉と桧の板材に刷毛で塗布、半乾きの頃にウエスで拭きあげる。ボウルに余った分はペットボトルに戻す。
②①のペットボトルに《松煙大さじ1(6.8g)+焼酎大さじ2弱(≒20cc)》を溶いたものを加える。よく混ぜて、新しい板材に、①と同様に塗装、拭きあげ、余った塗料は戻す。
③②のペットボトルに②と同量の松煙+焼酎を溶いたものを加えて、同様に塗装。
④〜(10)同じようにして松煙の量が通算大さじ10になるまで繰り返す。
(11)①〜(10)で塗った板材の半分を二度塗りする。塗装方法は一度目と同じ。

●発見・疑問・気付きなど:
松煙は焼酎に最もよく溶けた。アルコール度数が高い方がよく溶けるということか?ただし焼酎で十分よく溶けるので、より度数の高いものを使う必要はない。
松煙はとにかく周りを汚す。松煙が付いた手で触ったものも汚れるので、事前の養生と事後の掃除をちゃんとやることが大事。
制作室で広々と作業できたため作業効率が良かった。

●決定・検討事項など:
本番塗装直前の乾いた状態をみて、本番の配合を決定する。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 15.03.16

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