京都大学柳沢研究室|居住空間学講座
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かえで保育園: 京都大学柳沢研究室|居住空間学講座|https://q-labo.info/kyoto/030_project/000469.php
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かえで保育園

枚方の住宅地に建つ保育園の園舎である。敷地中央に最大限の大きさで確保された中庭を、深い庇をもつ乳児ほふく室・保育室・地域交流スペース・管理部門(職員室・調理室)の各スペースが囲い込む構成をとる。最も奥まった場所に乳児保育室が配され、道路側にならぶ地域交流スペースと職員室の間が、園への入り口となっている。
計画にあたっては、安全管理ならびに近隣住宅地への騒音抑制の観点から、周囲に対して閉鎖的であることが強く求められた。同時に、安全な屋外空間を確保した上で、内外を一体的に扱う開放的な保育をしたいとの希望があった。そのため、全体を低く抑え外周部に対しては基本的に閉じつつも、中庭および空に向けて可能な限り大きく開く中庭型の構成を採用した。その一方で園内の活動が街からも感じられるように、街路側には特徴的な屋根の架かるアプローチや地域交流スペース、屋上などのオープンな場を設けている。
住宅地にある保育園が何かと取り沙汰される昨今の状況において、周辺既存住宅地に対する配慮と安全かつ開放的な保育空間の両立を企図した。
(研究室にて基本計画を策定)

名称:かえで保育園
所在地:大阪府枚方市
用途:保育園(企業主導型)
構造・規模:木造在来工法・2階建て
敷地面積:450.00 ㎡、建築面積:268.79 ㎡、延床面積:226.14 ㎡
設計期間:2017年4月〜2018年10月、工事期間:2018年3月〜2019年3月

企画:IFA住宅設計室、究建築研究室
基本計画:京都大学柳沢研究室(柳沢究・川島快・進藤拓哉・中村奎吾・山田文音)
実施設計:TOFU建築設計事務所
デザイン監修:柳沢究
施工:IFA住宅設計室


連続する切妻屋根に囲われたロの字形の構成


敷地外周側の軒高は2,300mmと低く抑え、周辺の戸建住宅への日照や通風を阻害しないよう配慮している。


道路側正面。道路側の地域交流スペース越しに中庭の様子を、また屋上で遊ぶ園児の姿を、道路から伺うことができる。


切妻屋根の隅部を切り開いたアプローチ


深い庇とデッキに囲まれた中庭


外周部の軒高を低くする一方で、棟高4,700mmの急勾配の屋根によって周辺住宅への(からの)視線や騒音を遮っている。


中庭からは空しか見えない。


道路側の地域交流スペース。視線をずらすためにやや地下に沈む。


フレキシブルな運用が可能となるよう各部屋はシンプルな矩形とする。

写真撮影:笹の倉舎 / 笹倉洋平

| Projects プロジェクト , Desgin 建築設計 | 19.10.01

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    建築学専攻 居住空間学講座
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