6月は更新をさぼってしまったので、絵日記形式でまとめてダイジェスト。
5/29
神楽岡にて東京から日暮雄一さんを招いてのスライド会。魅力的な写真・スケッチがあふれだす刺激的なスライドでした。豪雨のため欠席の人もいつつ満員御礼。とはいえ20数名なので、非常に贅沢な会です。はじめての方も多かった。
ジェンネをフィールドにする社会人類学の伊東未来さんも参加して下さり、生活や宗教の習慣・考え方など、建築とあわせて生活の様子が立体的に浮かび上がりました。
震災チャリティスライド会ということで、日暮さんの写真の絵葉書の売上げ、会費は些少ではありますが義援金とさせていただきました。
詳細はもうちょっと別の機会に書きたいと思っていますが。
6/4 左写真
五条楽園が閉鎖してはや半年。このまま切り売りされ駐車場だらけになるのか、あるいは普通の住宅地となるのか。どうすべきなのか。五条楽園の今後について、元お茶屋さんにいろんな人が集まりいろいろ話す。
6/7 右写真
京都GD邸現場、土間となる部分のコンクリート打設が完了。
写真は仮の柱と振れ留めだけど、妙にカッコイイ。こんな柱や梁もアリかもしれない。
6/5
福島の佐藤敏宏さんによる震災・津波の被災地の様子、被害建物の調査・復旧活動などの報告会。
6/8 左写真
京都NS軒現場。外壁のパネルがだいたいおわったあたり。階段上のトップライトがすごい効いている。右写真のような形でトップライトになる。
6/9 右写真
京都GD邸現場。例年より早い梅雨入りと大雨で、屋根工事になかなか取り掛かれずにいたけれど、ようやく屋根を葺き替える。写真はトップライト、ではなく野地板の工事中に光が差し込んでいる様子。
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11.06.30
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京都NS軒もちゃくちゃくと進行。
上の写真は耐火野地板を貼った状態の屋根からの眺め。なんという気持ちよさ。
永山祐子さんの「丘のある家」はこの気持ちのよさを建築化したんだな、とようやく気づく。
左:
3階。(残念ながら)建て方時の温室状態は失われたものの、空間の輪郭がはっきりしてきた。
この建築は各階とも完全なワンルームになっている。この大味なスケールと形の空間の内部を、数寄屋建築の密度で仕上げていくことになる。なかなか楽しい作業だ。
右:
道路側のひさし部分の骨組み。町家形を鉄骨でやるとこうなる。
線材で出来ているので、木造の骨格に似てるといえば似てる。
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11.05.28
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4/13(水)
先日部分解体を行ったGD邸の現場にて、解体で見えてきた躯体や下地の様子を確認しながら、大工さんや左官屋さんらと4時間かけてみっちりと打合せ。
単純に骨組みだけに戻してつくり直す方が楽かもしれないけれど、家に積もった時間をリセットすることなく、新しい生活を重ね描きしていきたい、というのが今回のリノベーションの趣旨。なので、予算を睨みつつ、手を加えるところ加えないところ、加えるとしたらどこまで加えるかを一つづつ考えないといけない。
右の写真は、一階の部分解体で剥がした床板。よく見ればいい味がでてるので、どこかに活かせないものかと、捨てずにとって置く。
並行して家具や構造補強についても具体的な検討が進んでいます。
4/15(金)
早くもNS軒の中間検査第2回。各階の床も出来上がってきています。
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11.04.19
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先月末、京都NS軒の鉄骨建て方が行われた。
約6m×13mの内部空間を無柱にして、なおかつ壁の中の柱を100mm角という木造スケールのサイズにおさえるという主旨の設計。そのため、前面にごっついめの柱が鳥居のように出現している(構造設計は門藤芳樹氏)。
ぶっとい柱の足元はRCの基礎に埋まっているのに、全体が組み上がるまで、柱はゆあーんゆよーんと揺れまくり。鳶職はそこを素手でリスのように登っていく。幅100mmしかない平均台みたいな梁の上もひょいひょい。クレーンを使っているものの、これだけのサイズと重さの鉄骨を、5人で組み上げてしまうのは、眼の前で見ていても信じがたい。
動きにほとんど無駄がない。
右写真はほぼ全体が組みあがったとこ。ごっついようだけど、壁ができていくと街並みにしっとり馴染むはず。
3階レベルに登ってみる。
瓦屋根だけが切り取られて見える風景が妙に新鮮です。
こういうシーンを見てると、いっそ温室のように全面ガラス張りで仕上げてしまうと気持ちいいだろうなあと思う。その中に植物わさわさ生やして、木陰もつくったりして。
都市内温室というのは、ずっと実現してみたいと思ってることの一つなのです。
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11.04.13
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だいぶんとゆっくり進行していた京都NS軒が、ついに地鎮祭を迎える。めでたい。
ご商売をされていることもあり、祭儀を司るのはゑびす神社の宮司さん。ちょっと間があったので地鎮祭についていろいろ教えて頂いた。
祭壇は南面を正とする(東面がそれに次ぐ)こと(これはインドも同じ。太陽に基づく方位観)。注連縄につける紙の飾り(「しで」というらしい)がジグザグなのは、「雷」を表しているという。雷は雨=水に通じる。つまり敷地の四周を注連縄で結界した上で、そこに水を呼びこみ場を浄めるという仕掛けだ。宮司さんによれば、雨を貴ぶ照葉樹林帯の風土に由来するとの解説。東南アジアや東アジアの古い習俗にも同様のものがあるという。「しで」は「しだれる」に通じるらしい。「したたる」も同源だろう。
じゃあ、四隅の竹も一種の樹木崇拝の名残ですかと聞くと、いやこれは比較的新しいです、室町以降じゃないかな、とのこと。象徴的な意味よりは、竹の使いやすさ(すぐ生えてくる、まっすぐ、軽い等)が先にあって、常緑でめでたいとか、まっすぐで云々というのは後付けでしょうとのこと。
和辻哲郎的風土論と機能主義的解釈が、ほどよく混ざっていて腑によく落ちる。
懐石の振る舞い弁当を頂き、家で昼食。少し酒あり。
確認申請も大詰めです。
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11.02.09
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倉庫, 京都市, 2012(竣工:写真準備中)
工事の様子
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10.07.15