究建築研究室 Q-Labo.
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2011年02月: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/2011/02/
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オール電化雑感 その1

「オール電化」という言葉が一般的になって久しいです。
当初より、個人的には「いかがなものか?」という思いがありつつも、ちゃんと整理できてなかったので、当たり前のことも含め、ちょっと考えてみました。

(言い訳のようですが、僕自身はまだ「オール電化」住宅に住んだことも、設計したこともまだありません。もし的外れのこと、欠落した視点などありましたら、ご指摘いただければ幸いです)


■オール電化のメリット

オール電化のメリットについては、主に電力供給会社からのたくさんの情報があるが(関西電力東京電力)、おおむね事故(火事や不完全燃焼など)に対する安全性と、経済性(深夜電力利用、お得な料金プラン)、環境性(CO2排出が少ない)の3点に集約されるようである。

ほんとに安全なのか、経済的なのか、という突っ込みもいろいろあるようだけど、個々の生活スタイルによって左右される部分も大きいと思われるので、ここでは触れないことにする。
とりあえずオール電化には上記のようなメリットがあると認めた上で、それでも気になる点について考えてみたい。
(地球環境うんぬんはとりあえず保留にさせていただきます)

■オールモスト電化

まず確認しておくべきことは、現在の住宅はどれも「オールモスト(ほとんど)電化」住宅であることだ。
家庭でのエネルギーの使い道は大まかに、光・熱・動力(機器などの)に分けられるが、そのうち光と動力は、ほぼ100%電気に依存しているからだ。

ちなみに住宅内で使われる電気以外の主なエネルギー源は、ガス・石油、そして太陽光。太陽光が光としても利用される他は、ほとんど熱源としての利用である(ガスのエアコンとかもあるけど)。
石油は灯油ストーブやボイラーなどであるが、臭いとか危ないとか汚いとかで最近はめっきり分が悪い。おまけにコスト的にも不利になってきた。
太陽光は期待の星だが、いかんせん熱源としてはまだ頼りない。パッシブソーラーは可能性大だけど範囲が冷暖房にとどまる。給湯はまだしも調理は難しい。
というわけで、電気の主な対抗勢力は、調理・給湯・暖房という「熱」の砦を守るガス、ということになる。

「オール電化の是非」というテーマは、ともすると「電気利用の是非」にすり変わりやすい。それはそれで重要なテーマであるが、基本的に別の問題である。
オール電化の是非とは、狭くは電気を熱源としても利用することの是非であり、またより広くは家庭内のエネルギーを電気に一本化することの是非を考えることと言い換えてよいだろう。


つづく。

その2 電気→熱はもったいない
その3 オール電化は政治的判断
その4 エネルギー一元化ということ

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大聖堂:マインツ Mainz, Germany, 1997

大聖堂:マインツ Mainz, Germany, 1997

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地鎮祭や町家改修

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だいぶんとゆっくり進行していた京都NS軒が、ついに地鎮祭を迎える。めでたい。
ご商売をされていることもあり、祭儀を司るのはゑびす神社の宮司さん。ちょっと間があったので地鎮祭についていろいろ教えて頂いた。

祭壇は南面を正とする(東面がそれに次ぐ)こと(これはインドも同じ。太陽に基づく方位観)。注連縄につける紙の飾り(「しで」というらしい)がジグザグなのは、「雷」を表しているという。雷は雨=水に通じる。つまり敷地の四周を注連縄で結界した上で、そこに水を呼びこみ場を浄めるという仕掛けだ。宮司さんによれば、雨を貴ぶ照葉樹林帯の風土に由来するとの解説。東南アジアや東アジアの古い習俗にも同様のものがあるという。「しで」は「しだれる」に通じるらしい。「したたる」も同源だろう。

じゃあ、四隅の竹も一種の樹木崇拝の名残ですかと聞くと、いやこれは比較的新しいです、室町以降じゃないかな、とのこと。象徴的な意味よりは、竹の使いやすさ(すぐ生えてくる、まっすぐ、軽い等)が先にあって、常緑でめでたいとか、まっすぐで云々というのは後付けでしょうとのこと。
和辻哲郎的風土論と機能主義的解釈が、ほどよく混ざっていて腑によく落ちる。

懐石の振る舞い弁当を頂き、家で昼食。少し酒あり。
確認申請も大詰めです。

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町家の改修:京都GD邸(仮称)も、年明けから本格始動してきて、だんだん慌ただしくなってきた。今月頭には、京都市の助成する町家耐震診断を受けた。結果がでるのにだいぶ時間がかかるが、参考になるデータが得られることを期待する。
まずは2月半ばまでに基本設計のだいたいのまとめと概算見積出しが目標。

あいまに造形大の授業の成績採点なども。今年はレポート出題の狙いがうまくはまり、面白いレポートが多かった。詳細後日。

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