究建築研究室 Q-Labo.
究建築研究室 Q-Archi. Labo.|京都の建築設計事務所

GD邸: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/cgi/mt/mt-search.cgi?tag=GD邸&blog_id=1
Copyright © 柳沢究 Kiwamu YANAGISAWA, 2008-

紫野の町家改修『住む。』掲載

住む。掲載

紫野の町家改修/TIMELINE Machiyaが、先日発売の『住む。』2014年春号に掲載されています。

雑誌の名前どおり主役はそこでの暮らしであって、建築はその舞台背景ですが、独特の明るさと彩度を抑えた美しい写真とともに、改修の考え方や内容について、12ページにわたりとても丁寧に紹介いただいています。
機会がありましたら是非ご覧頂ければと思います。

Tags: | NEWs 最新情報 | 14.03.27

紫野の町家改修にて取材と撮影

1月の年明け早々に、紫野の町家改修を訪問。
こちらのお宅は細部まで気の配られた素晴らしい住みこなしをされていて、いつも訪問をするたびに背筋が伸びる思いがします。
今回は雑誌『住む。』の取材と撮影。『住む。』は僕も住み手の方も大好きな雑誌で、この家の打合せ時にもよく登場していただけに、とても嬉しい取材でした。
掲載は3月発売の春号とのことです。

かみ添さんにつくって頂いた銅襖もだんだん色が変化して表情が浮かんできたような。
子どもたちが触ってついた手の形にあわせて黒ずんでいて楽しい。


枚方の現場も順調に進行中。
こちらは2月に竣工予定。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 14.01.28 | (0)

紫野の町家改修『知日 ZHI JAPAN』掲載

s27042060.jpg R0023857.jpg

紫野の町家改修/TIMELINE Machiyaが、先日発売された中国の日本情報を発信する雑誌『知日 ZHI JAPAN』14 に掲載されています。

知日 ZHI JAPAN』は「明治維新」とか「猫」「森女」(森ガール!)といったユニークな特集テーマを設定して、いろいろな切り口で中国向けに日本を紹介している楽しそうな雑誌で、今号は「家宅」とのこと。

民家の類型からはじまって、白川郷、軍艦島、同潤会、団地、塔の家、無印の家、天命反転住宅、R不動産…と、日本の住宅の流れを紹介しています。日本の建築雑誌の紹介まであって、1ほぼ一冊140ページまるまる特集という濃い編集でした。
そんななか紫野の町家改修は、伝統的住宅の現代的リノベーションの例として紹介されているよう。写真とともに、編集者からの柳沢と施主へのメールでのインタビュー内容が掲載されています。6ページも使っていただいて光栄なんですが、そのうち2ページはそこに住む子供たちが遊んでいるスナップで埋まっているという、なんだか不思議な構成でした。ちょっと『京都げのむ』を思い出すノリ。
今年中国から帰り、東京理科大で教職についた川井操君も、日本の「移動する家」について寄稿していました。

Tags: | NEWs 最新情報 | 13.10.04

紫野の町家改修『CASA BRUTUS』掲載

CASA BRUTUS カーサ・ブルータス掲載

紫野の町家改修/TIMELINE Machiyaが、先日発売の『CASA BRUTUS』2012年12月号に掲載されています。

「住まいを美しく変えるアイデア見本帖:リノベの天才、DIYの達人。」という特集の中で、「築70年の町家。改修の履歴を重ね描きする」というリノベーション事例として紹介されています。

Tags: | NEWs 最新情報 | 12.11.09

紫野の町家改修『dezeen』掲載

紫野の町家改修/TIMELINE Machiyaが、イギリスのデザイン系ウェブマガジン『Dezeen - architecture and design magazine』に掲載されています。


dezeen掲載

Tags: | NEWs 最新情報 | 12.08.16

紫野の町家改修『エル・デコ ELLE DECOR』掲載

エルデコ ELLE DECOR掲載

紫野の町家改修/TIMELINE Machiyaが、先日発売された『エル・デコ ELLE DECOR』2012年4月号に掲載されています。

「4つのポテンシャルで考える 住みたい家を作ろう!」という小特集の中で、「美しくてヴィンテージ、この旧さを味方にしよう!」というリノベーション事例として紹介されています。

「家を建てるHow to Q&A」にも答えていますが、紹介された設計者それぞれの考え方の差が現れていて面白いです。

エルデコ ELLE DECOR掲載

Tags: | NEWs 最新情報 | 12.03.09

紫野の町家改修:訪問

10月末に竣工した「紫野の町家改修/TIMELINE Machiya」に、引越し後はじめてお邪魔してきました。

とにかくモノを少なく厳選し(特筆すべきはプラスチック製品がほぼゼロなこと)、余白を多めに残した住まい方が素晴らしかったです。それぞれの場所の設計の意味を理解して、それを活かそうとしていることが一目で見てとれます。もちろん、設計はクライアントとの共同作業なので当然といえば当然なのですが…なかなかできることではありません。こんな風に住んでもらえることは設計者として本当に嬉しいことです。

道路側の土間はすっかり銅版画のアトリエに。印刷用のインクを拭いた布の原色が鮮やか。

土壁にマック

左:銅粉引き襖のあるホールには、当初の予定通りピアノが。
右:土間となったリビング。前の家から持ってこられた家具がごく自然におさまっています。

キッチンとリビングに面したバラ板壁。

左:土間に面した室内の縁側に腰掛けるご主人のBさん。奥の和室にいるのはうちのチビ2号です。
右:リビング。ローテーブルは古い和裁机を利用したものだそう。バラ板壁と同じ表情。

左:寝室の床の間の干支飾り。白い床の間には色鮮やかな設えが映えます。
右:子供室。片付きすぎだろ〜というくらい整頓されていました。イームズチェアにトトロが座っている。

アメリカ製のスチールの棚とおもちゃ達と漆喰と「こそげ壁」

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.01.20 | (0)

京都GD邸あらため

町家改修プロジェクト「京都GD邸」あらため、「紫野の町家改修/TIMELINE Machiya」の写真・データを "WORKs 仕事" にアップしました。

>> WORKs 仕事 > 紫野の町家改修/TIMELINE Machiya

写真はGA出身の中村絵さん。
今年のはじめに京都に来られたときに見せてもらったブラジルや横浜を撮った、コントラストを抑えた階調の深い写真がとてもよいなと思い、お願いしました。中村さんの卒業制作が町家の写真であったというのももう一つの理由です。
仕上がりは見ての通り。
室内の陰影と空気感をじんわりと撮しとらえてくれました。
(後半の暗めの写真は、僕の撮影…)

Tags: | NEWs 最新情報 | 11.12.31

紫野の町家改修/TIMELINE Machiya

K

町家再生(住宅), 京都市, 2011


▼ read more...

Tags: | WORKs 仕事 | 11.12.06

GD邸:オープンハウス御礼

OH.jpg

10月30日(日)
GD邸オープンハウスの日。あいにくの雨にもかかわらず、約70名+お子様数名にお越しいただき、盛況のうちに終えることができました。皆さま、お忙しいなかありがとうございました。
その賑わいぶりを写真でお伝えしたかったのですが、何と該当する写真が1枚もない。私、すっかり大事な仕事を忘れておりました…。というわけで、チビ1号2号を「室内縁側」に座らせてパチリ。
この日は終日太陽が顔を見せなかったので、トップライトから光が降り注ぐ様子を見ていただけなかったのが残念。また、日没後照明を灯した様子もなかなか不思議な雰囲気があり、できれば見ていただきたかったです。

R0010346%2B.jpg

多かった質問は、ガラスや建具や壁など、どれが古くてどれが新しいのかということ。ディテールについては、折をみてまたご紹介したいと思います。

今回のプロジェクトでは、
きめ細やかな施工管理をしていただいた、エクセル住宅建設の岸本さん山内さん、
バラ板貼りなど渾身の仕事ぶりが頼りになる、大工の高尾栂佐さん、
キッチンを始めとして素材から納まりまで提案いただいた、マエダ木工さん
初の銅襖製作にチャレンジしていただいた、かみ添さんと表具師藤田さん、
吹抜けのデスクと本棚製作で指物で培われた繊細な技が光る、木工作家兵働知也さん、
こそげ仕上げにお付き合いいただいた、左官の山口さん、
複雑な配線工事に対応していただいた、堀部電工さん、
屋根やトップライト製作の板金桐畑さん、
お名前を挙げきれませんが、この他にもたくさんの方にご協力いただきました。

また、交換せざるをえなかった建具や照明器具については、
井川建具道具店さん、タチバナ商会さんなどにお世話になりました。

最後に、
設計半年+施工期間半年という、改修工事としては長い時間を要しましたが、とても楽しく仕事をすることができました。細部に渡るこだわりには、私たちも学ぶところが多かったです。このような機会をいただきましたクライアントのAさんBさんに感謝します。
(柳沢・ヒショ)

R0010154%2B.jpg

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.11.05 | (0)

フローリングに亜麻仁油、土間にワックス。

10月22日(土)

T邸(斜庭の町家)の「フローリングに荏油」と同じく、無垢フローリング(ウォールナット)に亜麻仁油を塗る作業をしました。
参加者は、施主Aさん、妹さん、柳沢、助っ人のミズモト氏。
私は、チビ2号が体調すぐれないまま復活せず、またまた自宅待機することに。

DSCN7010.jpg

ビフォーの状態。これはこれで良いのですが、亜麻仁油を塗ると、ツヤが出て濡れ色になります。数年経過すると味わいが出てきます。

DSCN7017b.jpg

土間にもみんなでワックスをかけました。ややしっとりした表情に変わりました。
床に油を拭いたりワックスを掛けるとき、柳沢はいつも「ベスト・キッド」を思い出すそうで、毎回ワックス・オン、ワックス・オフ…と言っています。

P1160185.jpg

今回の改修で、六畳の和室を四畳半に縮めることで新たに生まれた「室内の縁側」。
1mほどの幅の間に、いろいろな素材が新旧混ざって並んでいるのがおもしろいです。
左から、
・新しいモルタル
・新しいステンレスの見切り
・古いバラ板+柿渋
・古い敷居
・もともと土間部分に貼ってあったのを剥がして移動し貼り直した古いフローリング
・新しい敷居
・新しい畳

(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.10.28 | (0)

GD邸:オープンハウス

このたび、京都GD邸が竣工を迎えるにあたり、
施主様のご好意により内覧会を催すこととなりました。

P1160181b.jpg

■日時:2011年10月30日(日)10:00~17:00
■場所:京都市北区

築約70年の町家は度重なる増改修を経て、
ほとんど原形をとどめておりませんでしたが、
時代の異なる空間や仕上げが錯綜/積層する様子は、また魅力的でもありました。
今回の改修では、そのような家に積もった時間をリセットすることなく、
手を入れすぎず、すごく古いもの/ちょっと古いもの/新しいものが、
ほどよく入り混ざることを心掛けました。

直近のご案内で恐縮ですが、ご都合よろしければ是非お立ち寄りください。


個人住宅につき詳しい場所はこちらには掲載いたしませんので、
ご興味のある方おられましたら、一度こちらのフォームより、ご連絡ください。
(お名前・所属・連絡先等をあわせて記入ください)
折り返し、詳しい場所などご案内致します。

Tags: | NEWs 最新情報 | 11.10.24

GD邸:最終チェックの日

10月20日(木)

GD邸の施主と設計者による最終確認の日。
私も立ち会う予定だったのですが、前日、チビ2号が40度近い高熱を出してしまい、自宅で待機することに。柳沢は「なかなかいい感じに仕上がっている」と自画自賛気味。

これまで載せてなかった部屋の写真を少しご紹介します。
また、キッチンや玄関収納をつくっていただいたマエダ木工さん、銅粉染めの襖に初チャレンジしていただいたかみ添さんにも、ブログでご紹介いただいています。

P1160134b.jpg P1160141b.jpg
左:1階土間(銅版画のアトリエに)
右:リビングダイニング

P1160200b.jpg P1160148b.jpg
左:2階吹抜け前
右:2階子供部屋

P1160220b.jpg P1160181b.jpg
左:1階和室
右:トップライトから、光がやわらかく差し込んでいます。


今までシートで覆われていたフローリングがお目見えし、造作家具も取り付けられ、古い町家が若返ったよう。改修前と比べ格段に明るい空間になりました。
打合せ中、施主Bさん(推定身長190cm)が鴨居に2度頭をぶつけていたそうで、そこだけ気になりますが・・・。

※施主ABさんのご厚意により、オープンハウスを開催させていただくことになりました。

P1160166b.jpg

とあるところにバスブザーを再利用。思わず何度も押したくなってしまう。


(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.10.23 | (0)

GD邸現場・倉日用商店・コーヒー豆

P1150844.jpg

10月6日、GD邸の改修現場にて。
吹抜けから2階を見上げたところ。ここには木工職人兵働さんの机が取り付けられます。

P1150858.jpg P1150863.jpg

左:倉日用商店「昭和の生活雑貨・荒物展」にて
右:砥部焼でsightglass coffeeのコーヒーをいただく

現場での打合せの帰り、保育園のママ友のお店でもある、堀川商店街にある倉日用商店に立ち寄ってみました。ちょうど「昭和の生活雑貨・荒物展」という企画展の初日で、お店には、昭和20年代から50年代頃までに作られたデッドストックがずらり。店主の商品に対するアツイ思いが伝わって来ました(店長日記で商品についていろいろ紹介されています)。K村氏、ありがとう!私はデッドストックものは買わなかったのですが、砥部焼のそば猪口などを購入。
企画展は、10月25日(火)まで。

この日GD邸現場で、施主のAさんBさんご夫妻から、サンフランシスコのお土産をいただきました。
Sightglass Coffeeというコーヒーbarのグアテマラ産コーヒー豆と、塩キャラメル入りチョコ。このコーヒーbarは、今サンフランシスコで一番ホットなお店だそうです。
さっそく家に帰って、ホコリをかぶったコーヒーミルを引っ張り出し、久方ぶりに豆をゴリゴリ挽いてみました。そして買ってきたばかりのそば猪口に、ドリップしたコーヒーをゆっくりと注ぐ・・・。下の子供ができてから、忙しさと体調の関係でコーヒーをあまり飲まなくなっていたのですが、やはり香りが全然違っておいしい。豆を挽く心のゆとりぐらいは持ちたいものだと、しみじみ思いました。AさんBさんありがとう!

Sightglass Coffeeという店は、古い倉庫(工場?)を改修してつくったようです。かっこいい。
beforeafter(12photos)

(ヒショ)


Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.10.18 | (0)

GD邸:バラ板に柿渋を塗る

古い床板に柿渋を塗りました。
(参加メンバー:施主Aさん・その妹さん+究所長・イナガキ氏・ヒショ)

P1150715b.jpg

まずは板の汚れやホコリをとるため、雑巾で板の表面をゴシゴシ拭き、その後刷毛で柿渋をムラのないよう丁寧に塗ります。今回は室内なので1度塗りにしました(あまり柿渋の色が濃くなりすぎるとせっかくの風合いが損なわれるので)。
乾いた床板がしっとりと落ち着き、潤いを取り戻した感じがします。

R0013196b.jpg

トップライトからの光を浴びながら作業するイナガキ氏。
柿渋は光に当たると色が濃くなっていくという性質を持っています。
何年か経って、光の当たり具合によって色の濃さにグラデーションが出ることを期待しています。

ちなみに、このバラ板を貼り合わせた壁のヒントになったのは、港町などで見られる古い舟板を貼りあわせた壁だそうです(下の写真は、以前紹介した鞆の浦の蔵の舟板)。

ところで、
柿渋はぱっと見、熟成した赤ワインのような色合いをしています。作業途中ふとそのことをつぶやくと、横から究所長の声「柿渋飲んだことあるで~」。試しに柿渋をなめてみると、赤ワインとは似てもにつかぬ味。少量なのに口いっぱいに広がる渋み。

そういえば、その昔神楽岡工作公司で「味わう建材の会」という企画を実施した話を思い出しました。究所長はその時柿渋を試飲したらしい。事務所に帰ってその時の写真を見せてもらうと、何とオードブルに始まりデザートまで、「テイスティング」していました・・・。
建築に使われる土や木材、顔料、糊などを味わってみる、というこの珍企画。2004年の試みですが、埋もれさせるにはもったいない。後日、あらためてアップしたいと思います。

(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.10.13 | (0)

GD邸:床板をリメイク2

先日お伝えした通り、古い床板には柿渋を塗ることになりました。

9月吉日、現場に着いてびっくり。なんということでしょう~。
床板として数十年、日陰の存在だった古い板が、まるでパズルのように壁面に収まっているではありませんか。

baraita2.jpg
(一部抜粋。実際は横に貼っています)

この家から出てきた古い床板だけでは数が足りないので、数種の板を切って組み合わせるという、気の遠くなるような作業(大工の高尾さんのおかげです、ありがとうございます!)。
1階の畳の下に敷いてあったバラ板、2階押入れの床板、別の古い家を解体した際ストックしておいたバラ板、それでも不足した分は新しいバラ板を足しています。

ちなみに「バラ板」というのは、壁や床の下地に使う板のことで、厚さは12〜20mm、たいていは杉板です。下地用なので鉋はかかっておらず、表情は粗めです。

さて、ここに柿渋を塗ると一体どのようになるのでしょうか・・・。

(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.10.05 | (0)

GD邸:9月の様子

スタッフのイナガキです!
さらに引き続き9月の様子をお伝えします。

IMG_2500-779949%2B.jpg

プラスターボードをはり終えて、リビングの壁下地ができあがりました。
白い十字や点はお絵かきしているわけではありません。
上からペンキを塗ったときに平滑になるように、ボードの目地をパテで埋めているんです。

110908_cupboard%2B.jpg

キッチンにある造作の食器棚ができました。製作は福井のマエダ木工さん。
壁から箱がポコっと飛び出しているデザインです。
手前の小さい棚に調味料などのちょっとしたものが並んでいると可愛いらしいですね。

IMG_2371-713585%2B.jpg

浴室のFRP防水を施工しています。
FRPは "Fiber Reinforced Plastic" の略で、ガラス繊維の入った透明な樹脂です。
塗っている途中はシンナーのような強烈な臭いがするので、職人さんは大変です。

R0013154%2B.jpg R0012990%2B.jpg

浴室の防水工事が完成し、天井にはヒノキの板が貼られました!
トップコート(仕上げ塗装)を塗る前の透明なFRPの向こうに、下地の耐水合板やモルタルが透けて見えて、なんとも不思議な感じです。
これはこれでカッコイイと思うのですが、どうでしょうか?

(イナガキ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.09.30 | (0)

GD邸:8月の様子

スタッフのイナガキです!
前回に引き続きGD邸の8月の様子をお伝えします。

IMG_2225-708249%2B.jpg

浴室の床工事です。
左官職人さんがコテで防水下地となるモルタルを塗ってます。

R0012001%2B.jpg R0012210%2B.jpg

左:
モルタル下地完成!綺麗に塗って頂きました。
壁にはFRP防水の下地となる耐水合板が貼られています。

右:
リビングとなる土間部分の壁面。へこんだ部分が棚となります。
写真のように壁全面が棚になってもそれはそれで面白そうですが、ここでは大きさの違う3つの箱が、ズレながら並びます。

R0012213%2B.jpg R0012985.jpg

左:
大黒柱の接木。
湿気や虫食いで傷んでいた根元の部分を刳り貫いて、新しい木を接いでいます。
足元にある大工さんの道具箱が、なにげにかわいいですねー(・w・)

右:
左官工事も進行。傷んでいた土壁も塗り替えられました。
上の方はまだ下塗りの状態。

R0012496%2B.jpg

1階のホール部分の床はウォルナット。
比較的硬めの材で、木目も表情がありながらうるさくないのがポイントです。
ホールは人がよく通る場所なので、荏油拭きで仕上げる予定です。

R0012220%2B.jpg

2階のホールの桐フローリング。
ウォルナットに比べると白っぽく、繊細な木目です。
桐は柔らかいので傷がつきやすいですが、それを上回る肌触りのよさが魅力なのでこのまま無塗装で。断熱性もよく、限りなく畳やカーペットに近いやわらかい床材です。

R0012006.%2Bjpg.jpg R0012492%2B.jpg 

左:
1階の玄関脇につくる土間から奥を見た様子です。
吹抜けからの光が土壁に陰影をつくっていて綺麗です。

右:
この吹抜けに面して造作のデスクを作ります。
今回デスクを作ってくれる木工職人の兵働知也さんが、足をブラブラさせながら座り心地を確認している様子。子供たちがこんな風に家を楽しんでくれると嬉しいですね!

(イナガキ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.09.28 | (0)

GD邸:7月の様子

はじめまして、スタッフのイナガキです。
京都GD邸の現場進行状況について、7月までさかのぼってご報告します。

R0011682%2B.jpg

写真右奥にあるのがもともとの京町家の本体で、それを囲うようにして数十年前にL字形に増築されていました。今回の改修工事では、この部分を半外・半内のような土間とします。
母屋との境界に新しく設けたトップライトからの光が、壁面に当たってぼんやりと土間を照らしています。
壁はまだベニヤの状態なので、これからどのような表情になるのか楽しみです。

▼ read more...

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.09.26 | (0)

GD邸:床板をリメイク

約2ヶ月ぶりの更新です(ぬか床もダメにしてしまうほど忙しく…)。
遡りますが、現在進行中の町家改修:GD邸について、一部ご紹介を。

R0011823.JPG
7月28日の様子

解体時はがした床板を再利用し、キッチンとリビングの壁面(内壁)に貼ることにしました。ただ、そのままではなんとなく古ぼけた感じがするので、自然塗料の力を借りてリメイクすることに…。では、数ある塗料の中でどれを選べばいいのか?
事務所で日々数種の「塗装実験」を重ねた結果、今回は「柿渋」を使うことに決定。柿渋は、透明感があることに加えて、日光にさらされると色が変化するのが魅力です。
40年ほど経った板はよく乾いていて、新しいものに比べて塗料の吸収も良く、何を塗れば良いかの判断をするにもなかなか手強い。
進行具合は後日報告します!

(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.09.12 | (0)

6月のできごと・その3

6/24 左写真
伏見稲荷の方で土地探しからの相談があり、現地視察へ。
風致がかかってるので土地の面積が大きく土地代はかさみそうだが、その分緑が多く気持ちいい地域だ。斜面を造成をした土地が多いので、その点は注意が必要そう。
写真は近所にあった緑豊かな公園。殺伐とした公園が多いけれど、こんな木陰が気持ち良い公園がもっと増えるとよい。当然メンテナンスの手間はかかってるのだろうけど。

6/25 右・下写真
9時から18時まで造形大の授業をやった後、京阪に飛び乗り萱島へ。噂には聞いていた萱島駅のホームを貫通した大クスノキに初対面。
素晴らしい。既存の土地の文脈を物理的に(ここ重要)受け入れつつ新しい建設を重ねているという点で。いっそホームのみすぼらしい屋根は撤去してしまい、クスノキの木陰で電車を待つようにしたらいいのに。ただ、冷静に考えると、こうせざるをえない状況そのものを回避できなかったのかという気もするので、手放しではない。ホーム貫通部分で切られた枝の跡が痛々しくもあり。
下の写真はその根本にある神社。牛がいたので天神さん系だろうか。
茅島では、枚方のリフォーム案件のプラン提案打合せ。競合がいるのでまだ決まったわけではないけど、気持よく仕事ができそうなクライアントさんだった。中国の話題などで盛り上がる。
26日は引き続き9〜18時とCADの授業をして疲弊。


6/27
暑いとカレーが食べたくなる。
というわけでカフェモールで「鉄コン筋クリート」を読みながらカレーを食べた後、京都府建築士会と京大高田研の主催する「平成の京町家」設計ワークショップに参加。30分のスピードプランニング等なかなか為になる経験であった。実際の住宅で使えそうないいアイディアも浮かぶ。
下の写真は帰りがけにみた温室を利用した居酒屋。

京都GD邸の現場ではトップライトがあく。ええんでないの。


Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.06.30 | (0)

6月のできごと・その1

6月は更新をさぼってしまったので、絵日記形式でまとめてダイジェスト。


5/29
神楽岡にて東京から日暮雄一さんを招いてのスライド会。魅力的な写真・スケッチがあふれだす刺激的なスライドでした。豪雨のため欠席の人もいつつ満員御礼。とはいえ20数名なので、非常に贅沢な会です。はじめての方も多かった。
ジェンネをフィールドにする社会人類学の伊東未来さんも参加して下さり、生活や宗教の習慣・考え方など、建築とあわせて生活の様子が立体的に浮かび上がりました。
震災チャリティスライド会ということで、日暮さんの写真の絵葉書の売上げ、会費は些少ではありますが義援金とさせていただきました。
詳細はもうちょっと別の機会に書きたいと思っていますが。


6/4 左写真
五条楽園が閉鎖してはや半年。このまま切り売りされ駐車場だらけになるのか、あるいは普通の住宅地となるのか。どうすべきなのか。五条楽園の今後について、元お茶屋さんにいろんな人が集まりいろいろ話す。

6/7 右写真
京都GD邸現場、土間となる部分のコンクリート打設が完了。
写真は仮の柱と振れ留めだけど、妙にカッコイイ。こんな柱や梁もアリかもしれない。


6/5 
福島の佐藤敏宏さんによる震災・津波の被災地の様子、被害建物の調査・復旧活動などの報告会。


6/8 左写真
京都NS軒現場。外壁のパネルがだいたいおわったあたり。階段上のトップライトがすごい効いている。右写真のような形でトップライトになる。

6/9 右写真
京都GD邸現場。例年より早い梅雨入りと大雨で、屋根工事になかなか取り掛かれずにいたけれど、ようやく屋根を葺き替える。写真はトップライト、ではなく野地板の工事中に光が差し込んでいる様子。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.06.30 | (0)

GD邸:解体進行

町家改修のGD邸は、今月半ばに見積り調整がおさまって無事着工。
本格的な解体工事が行われています。
とはいえ仕上げも部分的に残しながらの解体作業なので、いわゆるドカーンバリーンという派手なものではなく、解体屋さんが一人でコツコツ壁を剥がしていくという、わりと地味な解体です。

仕上げを剥がしてみたら、わりと綺麗な土壁が残っていて喜んだり、シロアリの巣立ちに遭遇して唖然としたり…。一喜一憂しながら解体は進みます。

右の写真は防空壕の跡らしい。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.05.27 | (0)

GD邸:現場打合せ&NS軒:中間検査第2回

4/13(水)
先日部分解体を行ったGD邸の現場にて、解体で見えてきた躯体や下地の様子を確認しながら、大工さんや左官屋さんらと4時間かけてみっちりと打合せ。

単純に骨組みだけに戻してつくり直す方が楽かもしれないけれど、家に積もった時間をリセットすることなく、新しい生活を重ね描きしていきたい、というのが今回のリノベーションの趣旨。なので、予算を睨みつつ、手を加えるところ加えないところ、加えるとしたらどこまで加えるかを一つづつ考えないといけない。

右の写真は、一階の部分解体で剥がした床板。よく見ればいい味がでてるので、どこかに活かせないものかと、捨てずにとって置く。

並行して家具や構造補強についても具体的な検討が進んでいます。


4/15(金)
早くもNS軒の中間検査第2回。各階の床も出来上がってきています。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.04.19 | (0)

GD邸:部分解体

町家改修の京都GD邸は、現在見積調整の佳境に。
並行して、躯体や下地の状態をより精確に把握するための、部分的な解体工事を行いました。この家はたぶん昭和10年頃の建設で、その後何段階かの改修が施されている様子。その改修の地層を剥がしていく作業です。

上:
一階の畳をあげ床板を開けていく。基礎は束石。
床下は乾燥していて状態は悪くない。しかし改修時の施工があまり丁寧ではなかったようで、床は全体をつくりなおすことにしました。

左:
ベニヤを剥がしたら、真壁の土壁が出てくるとは予想してたのですが、意外や大津壁が登場。柱は塗りがかかっている。壁の状態もそんなに悪くなく、味があるといえばある。が、そのままで使うにはちょっと苦しいかな。
ここの土壁を観察すると、少なくとも2度大掛かりな改修がされていることがわかった。

右:
天井を剥がすと、今度は立派な大和天井が出現。ベンガラで綺麗に仕上げてあり、梁や板の状態も良好。これは嬉しい予想外で、このまま使うことになった。

左:
プリントベニヤにあった、かつてこの家に住んでた女の子が描いたと思われる落書き。なかなかのセンスを感じさせる描線です。柱のあちこちには、背比べの傷がたくさんありました。

右:
で、そのベニヤをはがすと煤で真っ黒になった壁が。
どうやらここは火袋(竈の上にある煙抜き用の吹き抜け)だったところで、後の改修でそこに階段を作ったことがわかった。
とすると通り庭の位置もだいたい推測できる。原型がだんだん見えてきた。

上:
では、元々の階段はというと、ここにあったことが壁の様子からわかる。
(階段の側面についている斜めの板の痕跡です)
竹小舞・荒壁・中塗・上塗りと、仕上げサンプルを示すかのような壁面が面白い。
これはこのまま残したいなあ。だめかなあ。

左:
2階の床板は、板厚が2cmほどあり幅も広い立派なもの。これはそのまま使える。
畳の下には必ずといっていいほど新聞紙が敷かれていて、その日付から畳替えの時期がわかる。これは1990年だったので、そんな昔ではない。
前に調べた町家では、「満州国建国」=昭和7年の新聞が出てきて驚いたことがありました。

右;
一階床下から出てきた不思議な構造体。
レンガを積んで内側を漆喰で仕上げてある。明らかに耐火の仕様だ。
囲炉裏? 職人の作業用の炉? 隠し金の保管場所? などといろいろな意見が出たのですが、事務所に戻って調べてみると、どうやら昔の掘りごたつの跡のよう。この中に炭を置いて使っていたらしい。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.04.15 | (0)

建具の検討

3/2(水)
京都GD邸にて使う(かもしれない)古建具を物色に、クライアント夫妻と井川建具道具店へ。「和知」や「たかはし」をやってた頃以来なので、約10年ぶり。にもかかわらず京都新聞の記事などを見て覚えていてくださりやや感激。
雪見障子や舞良戸、襖などを見てあれこれ検討。襖の出来の良し悪しがなんとなく見えてきた。
玄関にあうサイズの建具がなかなか無いなあ。

御池烏丸近くのカフェで打合せをした後、解散。
帰りに唐長の11代目ギャラリー伊右衛門カフェによる。銅のカウンターがかっこいいじゃないか。


3/4(金)
GD邸の検討の一環で、ふたたびクライアント夫妻とともに西陣の唐紙「かみ添」さんを訪問。約一年ぶり。嘉戸さんを囲み紙のこと染めのこと、版木のこと、いろいろ丁寧に教えていただく。GD邸で試してみたいアイディアも出る。
嘉戸さん曰く「やったことが無いし、どう変化するかわからないけど、すごいよくなると思いますよ!」。最も試してみたくなるシチュエーションですね。是非やりましょう。

打合せに同行しているチビ2号は、子供をあやすのが上手なかみ添の奥様にずっと抱っこされて、おおむね静かにしていた。ありがとうございました。

下の写真は、上の写真の襖に使われたトルコ製の版木。元は更紗のプリントに使われていたものという。
これを見て、そうかインド更紗の版木も使えるのではないか、と思い当たる。みんぱくで一緒だった更紗研究が専門の先生から借りられないだろうか・・と思案。

実はいつかコーラムの版木を作り、それを使った襖をつくりたいとも、密かに計画している。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.03.11 | (0)

地鎮祭や町家改修

R1094741.jpg

だいぶんとゆっくり進行していた京都NS軒が、ついに地鎮祭を迎える。めでたい。
ご商売をされていることもあり、祭儀を司るのはゑびす神社の宮司さん。ちょっと間があったので地鎮祭についていろいろ教えて頂いた。

祭壇は南面を正とする(東面がそれに次ぐ)こと(これはインドも同じ。太陽に基づく方位観)。注連縄につける紙の飾り(「しで」というらしい)がジグザグなのは、「雷」を表しているという。雷は雨=水に通じる。つまり敷地の四周を注連縄で結界した上で、そこに水を呼びこみ場を浄めるという仕掛けだ。宮司さんによれば、雨を貴ぶ照葉樹林帯の風土に由来するとの解説。東南アジアや東アジアの古い習俗にも同様のものがあるという。「しで」は「しだれる」に通じるらしい。「したたる」も同源だろう。

じゃあ、四隅の竹も一種の樹木崇拝の名残ですかと聞くと、いやこれは比較的新しいです、室町以降じゃないかな、とのこと。象徴的な意味よりは、竹の使いやすさ(すぐ生えてくる、まっすぐ、軽い等)が先にあって、常緑でめでたいとか、まっすぐで云々というのは後付けでしょうとのこと。
和辻哲郎的風土論と機能主義的解釈が、ほどよく混ざっていて腑によく落ちる。

懐石の振る舞い弁当を頂き、家で昼食。少し酒あり。
確認申請も大詰めです。

▼ read more...

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.02.09 | (0)

研究レポート脱稿・町家三段活用


うちの事務所は「建築研究室」と名乗っていることもあり、ときどき研究の仕事もやったりする。ここ一ヶ月ほどは、某大きめの企業から依頼されたインドの伝統的住宅に関する研究レポートに、ずっと取り組んでいた。それがようやく先日脱稿! 肩の荷が下りた〜。机に山積みになってた資料もこれで片付けられる。
はじめはヴァーラーナシー、マドゥライの現地調査資料を中心にまとめるはずが、結局、総論から他都市の事例までフォローし、結構なボリュームとなってしまった。ご満足いただけるとよいのだけど。


というようなレポート執筆の合間に、ウェブを見てご連絡いただいた町家改修の相談の、現場確認に行ってきた。
たぶん昭和初期くらいの築で、少なくとも外見上かなりしっかりしている。町家にしては珍しく広い南向きの裏庭があり、明るい日の差し込む室内が魅力的な町家だ。

▼ read more...

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 10.11.24 | (0)