究建築研究室 Q-Labo.
究建築研究室 Q-Archi. Labo.|京都の建築設計事務所

MEMO 雑記・ブログ: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/memo/
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MEMO 雑記・ブログ
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ファテプル・シークリー Fatehpur Sikri:India, 2007

ファテプル・シークリーは16世紀、アーグラの南西にある岩だらけの丘陵上にムガル帝国第3代皇帝アクバルによって築かれた新都市である。その整然とした幾何学的構成の魅力は今も色褪せない。

世界遺産でロケしまくった楽しい映画「落下の王国」では、物語のクライマックスのシーンでファテプル・シークリーのあちこちの場所が使われていて、一見の価値あり。

ちなみにムガル帝国のルーツは中央アジアで、系譜を遡るとチンギス・ハンに至るという。ムガルとは「モンゴル」の転訛である。そのモンゴルの末裔たるアクバルは、インドにおけるヒンドゥーとイスラームの文化融合に大きな役割を果たした人物として知られる。


ブランド・ダルワーザ Buland Darwaza
アクバルのグジャラート地方征服を記念して建設されたという楼門。ファテプル・シークリーの門、というわけではなくて、その一部にある金曜モスクの門。
正面に巨大なイーワーンを備え、上部と背面には無数のチャトリが乗っている。
前に急勾配の巨大な階段を備えているため、凄まじく劇的な効果が生まれている。
赤・黄の砂岩と白い大理石の三色構成が見事。


ブランド・ダルワーザの背面(内側から見た側)。
尖頭アーチの壁龕イーワーンは見ての通りイスラームの要素であり、4本足のチャトリは木造由来のインド土着の建築スタイルである。大小のチャトリが並んでいる様子は幻想的でもあり、またある種の可愛らしい雰囲気がある。

門の内側にはモスクらしく巨大な中庭が広がっている。
ここを訪れたのは一年で最もアツイ6月。太陽はぎらつき、地面の石畳は裸足で歩けないほど熱されていた。日向を歩いていると大げさでなく生命の危機を感じた。
ので、みんな回廊の日陰に避難している。


パンチ・マハル Panch Mahal
名前は五(パンチ)層の宮殿(マハル)の意。壁がまったくなく、柱と床だけで構成されているという、ありそうでいてあまり見かけない建築。居住ではなく納涼と遊興のための場だったと言われる。
ヒンドゥーともイスラームともつかない独特の構成・意匠について、飯塚キヨは仏教建築の五重塔の影響を指摘しているが、ありえそうな話である。
この開けっぴろげな感じととのびのびと積層した感覚は、日本建築の流店や飛雲閣を思い起こさせる。

ファテプル・シークリーにはいろいろな形の建築があるが、基本的に赤砂岩でできているので、非常に統一感がある。お兄さんたちの黄色や水色のシャツがまぶしい。この建築の色彩(ほとんど砂漠と一緒)の中に、色鮮やかな衣服が生まれてくるのはとても自然に思える。
うしろの片持ちの階段とドアがついた壁面は、ラジャスタンの住居で時々見かけるものだけれど、えらく洗練されている。

パンチ・マハルの最下層。
ルーツがなんにせよ、このような風通しのよい日陰の空間は、暑い季節にはとても心地良いのでした。


ディワーニー・カース Diwan-i-khas
王の執務の場であり、私的な謁見のための場であったとされる。

内部には対角線状にブリッジが渡っており、中央に巨大な柱頭をもつ柱で支えられた円形の台座がある。謁見を受ける者は1階の床にいて、この中央のプラットフォームに座るアクバルに謁見する。重臣たちは橋の反対側に位置していて、アクバルが意見を聴く必要に応じて(重臣たちが互いに相談できないよう)一人ずつ召し寄せられたという。
この極めて求心的な構成は、そのような謁見機能の反映であると同時に、ヒンドゥー教徒にとってはマンダラ以外のなにものでもない。柱はリンガにも通じる世界軸(アクシス・ムンディ)の具現である。この建築には、アクバルを中心とする世界の秩序化の意志が表明されているようである。


サリーム・チシュティー廟
モスクの中庭にある総白大理石造りの廟。
外壁面のほとんどが幾何学模様の石彫のスクリーンとなっている。その繊細さと全面がスクリーンとなったことで生まれる淡い空間性はタージ・マハル以上だと思う。


おまけ
ファテプル・シークリーの後ではいった小さな食堂の飯。この内容で一人30ルピーは、やや高い印象。観光地価格かな。

アグラに帰る途中で見かけた、転落しかけのバス。怖い・・

| MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 12.02.28

枚方TK邸:ちゃくちゃく

枚方TK邸は、4月上旬の完成をめざして順調に進行中です。

左:
片流れの屋根、玄関の庇、サッシがついて外観も輪郭が見えてきました。

右:
リビングの開口部の造作中。大きめの窓からはここのお子さんが通う予定の小学校が見えます。小学校の校庭からお母さんに手をふることもできたり。

フローリングもだいたい施工完了。今回はスギです。

左:
階段もつきました。階段を上がって左側のサッシを開けると、屋根のついたテラスへ出ます。右へ行くとリビングへ。

右:室内のようにしつらえたテラス。建物の端から端まで抜けていて、見通しも風通しもなかなか。

外壁もだんだん形になってきました。今回はサイディングベースに吹付けでの仕上げ。一部に焼杉板が混じってくる感じです。
内部の構成についてもいろいろ書きたいことがありますが、それはもう少し仕上がってからにします。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.02.18 | (0)

年賀状・撰 2012

2月になってしまいましたが、今年の「年賀状・撰」の発表です。
年賀状という日本のコミュニケーション文化を尊重し、年賀状に込められた創意・工夫を讃え選出作を1年間掲示鑑賞する、というこの企画も4年目。

 >> 主旨と弁明
 >> 年賀状・撰 2011
 >> (2010はアップロードしそびれ)
 >> 年賀状・撰 2009(その1その2

今年も10作品を選出しました。
おおまかな基準は、①手間がかけられていて、②読んで触って眺めて楽しめて、③一年間飾っておきたくなるもの、といったところ。特に③の比重が年々大きくなっています。


それでは本年のBEST3から。

●BEST3

文具屋や100円ショップでも売ってる丸シールを、少しずつずらしながら重ねて貼ってあります。これは(どこにも書いてないですが)もちろん龍の鱗でしょう。
身近な材料を使って、シンプルながらも意外性のある抽象度の高い表現をつくりだす。建築家の面目躍如といった感じです。シールの数はハガキ一枚あたり約110枚。かけられている手間もすごい。
「ひょっとしてものすごく暇?」と心配させてしまうのが唯一の欠点でしょうか。
○差出人:牧野研造建築設計事務所さん

例年名作の多い家族肖像の今年のベスト。
自分のも含め親バカ年賀状は多いですが、ここまで突き抜けると素晴らしい。
とにかく、見ていると顔が自然にほころんでしまいます。
○差出人:建築家・H野氏(一応フリーではないので匿名に)

『凡夫』という人間観について。
定型テキストの年賀状を読んでこれほど感じ入ったのは初めてです。
「説教」のありがたさとはこういうものかと実感しました。
○差出人:法然院貫主・梶田真章さん


つづいてジャンル別の入賞作。

●干支

  

【左】
おせちの重箱を貫く昇り竜。浅見さんは昨年のBEST。さすがの画力でもう殿堂入り。
○差出人:浅見俊幸建築設計室さん

【右】
家具製作に使う工具を使った道具文字。差し金の大きさから想像すると4×8版くらいサイズがありそう。こういうのはすごく好きです。「木」のやつとか「工」の縦の棒とか、何に使うのかよくわからない道具も。
○差出人:マエダ木工さん

【下】
絵はたぶん小学生のお子さんが描いたもの。この力強さ・自信にあふれた描線をぜひ維持してほしいものです。
○差出人:紫野の町家住人・AさんBさん


●絵・写真

 

【左】
日暮さんは4年連続の入賞。写真だったら殿堂入りでしたが、今年は神楽岡のスライド会でも見せてもらったマリのコンパウンドを描いた緻密なドローイング。日暮さんは設計・写真・スポーツ・絵と、何でもできるんだなあ。
○差出人:写真家・日暮雄一さん

【右】
飾っておきたいハガキ、となるとやはりプロの写真家のものが入ってきます。今回は中村さんの湿度と奥行きの感じられる熱帯温室の写真。温室の中に住むというのは僕の夢の一つです。
○差出人:中村絵写真事務所さん


●本人

シュワーベさんどうしたんですか・・。腰のひねりが効いたポーズが入選の決め手。
○差出人:巨大ペンタキスをかぶったカスパー・シュワーベさん


●オリジナル

盛さんは2年連続。昨年に引き続き活字のみによる干支の表現が格好よい。活版印刷の立体感・触感も見事。殿堂入りですね。
○差出人:グラフィックデザイナー・盛あやこさん


●番外

うちのチビ1号がモデルになっているので・・・。頭から富士山が生えています。
○差出人:写真家・梅田彩華さん


今年も年賀状をいただきありがとうございました。
謹んで一年間、掲示・鑑賞させていただきます。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.02.16 | (0)

紫野の町家改修:訪問

10月末に竣工した「紫野の町家改修/TIMELINE Machiya」に、引越し後はじめてお邪魔してきました。

とにかくモノを少なく厳選し(特筆すべきはプラスチック製品がほぼゼロなこと)、余白を多めに残した住まい方が素晴らしかったです。それぞれの場所の設計の意味を理解して、それを活かそうとしていることが一目で見てとれます。もちろん、設計はクライアントとの共同作業なので当然といえば当然なのですが…なかなかできることではありません。こんな風に住んでもらえることは設計者として本当に嬉しいことです。

道路側の土間はすっかり銅版画のアトリエに。印刷用のインクを拭いた布の原色が鮮やか。

土壁にマック

左:銅粉引き襖のあるホールには、当初の予定通りピアノが。
右:土間となったリビング。前の家から持ってこられた家具がごく自然におさまっています。

キッチンとリビングに面したバラ板壁。

左:土間に面した室内の縁側に腰掛けるご主人のBさん。奥の和室にいるのはうちのチビ2号です。
右:リビング。ローテーブルは古い和裁机を利用したものだそう。バラ板壁と同じ表情。

左:寝室の床の間の干支飾り。白い床の間には色鮮やかな設えが映えます。
右:子供室。片付きすぎだろ〜というくらい整頓されていました。イームズチェアにトトロが座っている。

アメリカ製のスチールの棚とおもちゃ達と漆喰と「こそげ壁」

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.01.20 | (0)

旧武徳殿:京都, 2011

| MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 12.01.12

枚方TK邸:中間検査

TK邸は年明け早々に中間検査。指摘事項も無く無事終了。

耐力壁となる構造用合板が貼られて、空間の輪郭がだんだん見えてきた。

左:玄関から裏の庭へ続く土間。敷地の起伏が土間の中に階段として表れてきてる。一種の通り庭である。特に町家を意識したわけではないけれど、土間のある家に住んでた体験からも、現代住宅でも土間はあった方が何かとよいと思っている。

ところで、川と街道が接近しているのが枚方の特徴であるが、そのため枚方宿には船宿が多かったようである。枚方宿の町家も京都や他の都市の町家と同様に、入り口から奥へ抜ける通り庭(土間)を備えているのだけど、ちょっと面白いのは、そのような船宿では、通り庭の奥が船着場へ通じていたということだ。船客は川の船着場から通り庭を通って店にアプローチしていたらしい。いいなあ。(参考:大場修「近世近代町家建築史論」)

靴をぬぐ日本の家屋では、土間の広がりは家屋への出入りの口が増えることをも意味する。言ってしまうと、当たり前のようだけれど、家に土間が一つ(玄関の沓脱用)だけという状況は、果たして当たり前のこととして受け入れていいものか。

右:2階家族室(リビング・ダイニング)からキッチンの方を見る。キッチンの上はロフト。

家族室。正面の窓の先には小学校のグラウンドが見える。眺め良し。右手の大きめの開口は屋根のあるテラスにつながる。開放的な一角。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.01.11 | (0)

謹賀新年2012

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明けましておめでとうございます。
昨年は様々なことがありましたので、「おめでとう」と素直に口に出しづらいですが、
あえて「おめでとう」と言いたいところです。

今年は私にとっては、いろいろと環境が変わる節目の年になりそうです。
本年もどうぞよろしくお願いします。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 12.01.03 | (0)

枚方TK邸:上棟式

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無事に建て方が終わり、12月12日、上棟式が執り行われました。
とても寒い1日でしたが、施主氏より鍋料理がふるまわれ、アットホームな雰囲気のなか身も心もポカポカ温まりました。感謝。

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左:四方祓い。建物の四隅を酒・塩・米で清めます。
右:TKさん、2才のお子様を抱っこして2階を見学。

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助っ人の方がビールサーバーを設置。柳沢はグビグビ呑んで良い気分になっておりました・・・。

1階土間の高低差が想像以上におもしろく、何だかわくわくします。2階リビングからの眺めも素晴らしい。これからどんな家になるのかとても楽しみです。(ヒショ)

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.12.26 | (0)

枚方TK邸:建て方

もう10日くらい前ですが・・、この冬一番という寒さの中、枚方TK邸の建て方が行われました。


朝9時半に現場についたら、すでに2階の床を組みはじめていた。


お昼を挟んで小屋組にとりかかる。
1階に寝室や納戸・浴室といった細かい部屋、2階に広い家族室やテラスなどオープンな部屋を配置しているので、1階の柱や壁の量は2階の倍近くある。そのため、筋交や面材はまだ入っていないけれど、すでにものすごい安定感がある。平面形状が多角形であることも効いているか。
2階にリビングを、というといまだ抵抗を感じる人が多いようだけれど、リビングが巨大化しつつある現代日本の住宅では、少なくとも木造の場合、2階にリビングを持ってくる方が構造的には安心できる。
1階の地面とのつながりも捨てがたいけれども。


たくさんある登り梁にてこずって、だいたい全部組み終わったのが17時頃。
はやくも暗くなりかけている。皆さん寒い中お疲れさまでした。

全体像はこんな感じです。

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.12.19 | (0)

屏山書院 병산서원:安東, 韓国, 2006

韓国は安東にある屏山書院(日本語の公式サイトがある!)

有名な河回村(ハフェマウル)のほど近くの高台に建っている、李朝時代の学校である。16世紀に建てられ、文禄・慶長の役で焼かれた後、1607年に再建されたものという。
(日本語での簡単な解説はこちらのページにわかりやすくまとまっている)

近世の地方豪族による子弟教育の場という点で、日本における閑谷学校に近い。儒教をベースとすることも共通する。いずれも教育の場にふさわしい質朴さと、周辺の地形・環境を活かした開放的な空気を兼ね備える、素晴らしい建築だ。


アプローチ


門をくぐると階段があり、
晩対楼という高床式の建物の下をくぐって中庭へ至る。


晩対楼の床下。
礎石は置かれているが、掘立を思わせる曲がった丸太の柱が立つ。
これを書くために久々に開いた「韓国の民家 (韓国の学術と文化20)」によれば、これはウムマルという形式の床であるようだ。

「マル」とは、高床となった板張りの部屋あるいは板張りそのものを指す語で、「高い」という意味もあるという。マルは夏を旨とした開放的な造りで、韓国の民家建築においては、土間式で閉鎖的な冬を旨としたオンドル房と対をなす建築形式である。

柱の間に架かる床梁が長クィトゥル、長クィトゥル間にかかる小梁が童クィトゥルと呼ばれる。床面は、この童クィトゥルの側面に堀った溝に庁板(床板)を挿し入れることで作られている。木材はいずれもマツであろうか。
この床を上(室内側)から見ると、日本でいうところの「朝鮮張り」の床となる。


四棟の建物が中庭を四合院のように囲んでおり、スカスカの晩対楼越しにかなたの川(洛東江)と山(屏山)をのぞむことができる。


晩対楼へ上がる、巨木を削り出した豪快な階段。


晩対楼。長大な板張りの高床(マル)の周囲に柱がめぐり屋根がかかっただけの単純な構成で、全周がフルオープン。建具も入っておらず開放感は比類ない。
欄干のデザインからして船をイメージさせる。
空中に浮かんだ船のような建築。


ウムマル、いわゆる「朝鮮張り」である。
床がそのまま構造体であるため、床板は非常に厚い。「朝鮮張り」の味わいは、この厚い床板の生む素材感というか触感によるところが大きいように思う。単なる張り方のデザインではないのだ。

床梁の上に床板をのっけるのでなく、わざわざ床梁の間に床板を差し込んでいるのは、たぶん釘無しで床をつくるためであろう(この時代に釘があったかどうかは知らない)。


天井(屋根裏)。
丸太の垂木が扇状にかかり、垂木間は漆喰のようなもので塗り込められている。
日本では見たことがないスタイル。
左官が使われているのは微妙に曲がった丸太のカーブにあわせて仕上げるためと推測する。大工仕事でこの曲線についていくのは大変である。
木の野地板が見えてる日本家屋の屋根裏と比べると、とても柔らかで明るい印象を与える。


晩対楼の中庭を挟んで、正面にたつ立教堂。メインの教室だったそうだ。
基壇の側面にあいている穴はオンドルの煙道か?(未確認)


立教堂内部。板張りの広間の両脇に、漆喰で塗り込められたオンドル房が並ぶ(寝殿造を思わせるなあ)。
開口部は床に座ったときに丁度視線が抜けるような高さに設けられている。窓台は低めに、座って肘を掛けるのにちょうどよい高さとなっている。
日本の伝統建築ではあまりこういう窓の開け方をしない(ような気がするんだけどどうだろう)。些細なことだけれども、そのような違いに彼我の住文化の差を読み解く手掛りがあるようで面白い。


立教堂より晩対楼を見る。

| MEMO 雑記・ブログ , PICTUREs 旅と建築 | 11.11.30

枚方TK邸:基礎工事

この間、地鎮祭を執り行なった枚方TK邸は、地盤改良(柱状改良)を経て、現在は基礎工事の段階。

枚方はほとんどのエリアが丘陵地帯なので、戦後に開発された住宅地はたいてい斜面を造成して作られている。そのため、敷地の中に切土部分と盛土部分が混ざっていることが多いようだ。切土部分の地盤は良好だが、盛土部分は結構弱いので、地盤改良が必要なケースがほとんどだという。TK邸の敷地も、盛土部分が一部あり地盤改良(柱状改良)が行われた。

京都はと考えると、おおむかしの京都盆地は湖だったため、盆地の表面は堆積土砂で覆われており、そういった地面というのは、地盤の質としては強度がある方ではないはずである(たぶん)。
けれども京都市街中心部だと、木造2階建て程度であれば地盤改良が必要になるという話はあまり聞かない。やはり何百年も人が住んでると、地面も締まってくるということなんだろうか。

今回のTK邸では、ちょっとした敷地の起伏を家の中にとり込んだり、家の中に土間を貫通させたり、子供たちがぐるぐる走り回れる仕掛けを設けるなどして、小さい家の中に複雑な空間体験をパッケージングすることが、テーマのひとつとなっている。

そんなわけで基礎にもその複雑さが反映していて、この規模の住宅としてはかなりややこしめの基礎形状になっている。
なんだか遺跡みたいで格好いいなと、模型を見ながらニヤニヤしたり。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.11.29 | (0)

GD邸:オープンハウス御礼

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10月30日(日)
GD邸オープンハウスの日。あいにくの雨にもかかわらず、約70名+お子様数名にお越しいただき、盛況のうちに終えることができました。皆さま、お忙しいなかありがとうございました。
その賑わいぶりを写真でお伝えしたかったのですが、何と該当する写真が1枚もない。私、すっかり大事な仕事を忘れておりました…。というわけで、チビ1号2号を「室内縁側」に座らせてパチリ。
この日は終日太陽が顔を見せなかったので、トップライトから光が降り注ぐ様子を見ていただけなかったのが残念。また、日没後照明を灯した様子もなかなか不思議な雰囲気があり、できれば見ていただきたかったです。

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多かった質問は、ガラスや建具や壁など、どれが古くてどれが新しいのかということ。ディテールについては、折をみてまたご紹介したいと思います。

今回のプロジェクトでは、
きめ細やかな施工管理をしていただいた、エクセル住宅建設の岸本さん山内さん、
バラ板貼りなど渾身の仕事ぶりが頼りになる、大工の高尾栂佐さん、
キッチンを始めとして素材から納まりまで提案いただいた、マエダ木工さん
初の銅襖製作にチャレンジしていただいた、かみ添さんと表具師藤田さん、
吹抜けのデスクと本棚製作で指物で培われた繊細な技が光る、木工作家兵働知也さん、
こそげ仕上げにお付き合いいただいた、左官の山口さん、
複雑な配線工事に対応していただいた、堀部電工さん、
屋根やトップライト製作の板金桐畑さん、
お名前を挙げきれませんが、この他にもたくさんの方にご協力いただきました。

また、交換せざるをえなかった建具や照明器具については、
井川建具道具店さん、タチバナ商会さんなどにお世話になりました。

最後に、
設計半年+施工期間半年という、改修工事としては長い時間を要しましたが、とても楽しく仕事をすることができました。細部に渡るこだわりには、私たちも学ぶところが多かったです。このような機会をいただきましたクライアントのAさんBさんに感謝します。
(柳沢・ヒショ)

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Tags: | MEMO 雑記・ブログ | 11.11.05 | (0)

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