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ダラヴィという「スラム」: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/memo/000176.php
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ダラヴィという「スラム」

みんぱく行くといつもこれ。太陽の塔は後ろ姿がかわいい

7/18-20の三日間、国立民族学博物館にて行われた国際会議に出席する。
自分の英語のまずさを改めて自覚することとなり反省しきり。そんなわけで、会議に貢献できたかどうかは甚だ怪しいけれども、インドでもイギリスでもやられてないヴァーラーナシーに関する研究を、初めて英語で公表できたことはよかった。いくらかお褒めの言葉ももらったので、多少役に立ったと思うことにする。

会議の中で、デリー大学のR. Chatterjeeさんという社会学の先生の、ムンバイのスラムに関する論文にちょっと長いコメントをさせていただいた。内容は割愛するけど、僕はこの論文を読んで初めて「ダラヴィDharavi」という場所の存在を知った。

>> National Geographic:特集・スラムに流れ込む人々
>> National Geographic:ダラヴィ 都市の中の影[動画]

ダラヴィはムンバイにある巨大なスラムで、実は相当有名な場所であったらしい。面積・人口諸説あるが、こちらによれば面積223ha・推定人口70万とある。人口密度は実に31万人/km2!(これは京都にたとえれば、河原町−堀川/四条−今出川に囲まれたエリアに京都市の全人口約140万が住んでいる計算である)。
最近では「スラムドッグ$ミリオネア」の舞台として有名になったとか。

人口数十万を抱えるダラヴィは、インフラの整備こそ不足しているものの、いわゆる「貧民窟」としてのスラムとは若干異なったイメージのようだ。中には産業があり様々な施設があり、多数のコミュニティからなる独自の社会が形成されているという。住民の中には結構お金持ちの人だっていて、ムンバイの経済活動に少なくない貢献をしているのだという(ハーバード大による試算がある)。「スラム」というよりは「都市の中の都市」と呼びたくなる。
19世紀末、町外れの湿地帯に生まれたダラヴィは、いまではインドにおける経済発展の象徴・ムンバイの中心部に位置することになり、あちこちからの熱い注目を集めているのだ。

(ムンバイでは1千数百万の都市人口の半数がスラムに住んでいるという。驚くべき数字であるが、これはムンバイが特殊なわけではない。国連人間居住計画(UN-HABITAT Annual Report 2009)によれば、南アジアでは都市人口の43%がスラム居住者であり、全世界で見ても人口の1/6(11.5億人)がスラムに住んでいるという。しかもこのままだと30年後には20億に達すると危ぶまれている。日本にいては想像もしがたいけれど、スラム問題はきわめて今日的で切実なテーマなのである。)

Chatterjee先生いわく「建築をやっているなら是非ダラヴィを見に来なさい。ダラヴィは自然発生したヴァナキュラー建築の宝庫。外国人が一人で行って危なくないかって?ぜんっぜん大丈夫!あそこはコスモポリタンの世界だから」。

次にインド行くときは訪問してみようかなあ。


おまけ:

国際会議中の昼食に、出張で来ていたインド料理店のポータブル・タンドール

閉鎖したエキスポランドは、いまこんなことに。コピーが秀逸。
今こそ、農と言える日本へ。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ , SELECTED 選り抜き | 10.07.27 | (0)

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