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五条以南の高瀬川: 究建築研究室 Q-Labo.|http://q-labo.info/memo/000151.php
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五条以南の高瀬川

五条楽園付近の高瀬川

保育園への送り迎えで、ちかごろ五条通より南の高瀬川沿いを、毎朝のように通る。

高瀬川沿いの雰囲気は五条通を境にして大きく変わることは、京都でも知らない人が多いかもしれない。
五条より北は、沿道に料亭・旅館が並び観光客も多い。対して五条より南は、いわゆる「五条楽園」で、京都の人でも歩いたことのある人は少ないと思う。まあ実際に歩いてみると、どうということはないし、むしろ散歩するには北以上に気持ちの良い道なんだけど(この高瀬川の南北断絶は、五条通に高瀬川沿いの横断歩道が無いことで決定的になっている)。

そういった料亭街か「楽園」かという違いを抜きにしても、川沿いの雰囲気は南北でかなり違う。物理的に違っている。それは、そこに生えている樹木の種類がまったく違うからだ。

五条以北では、二条通までつづく桜並木が見事だ。とりわけ松原通の前後はよい。今は冬なので、葉はなくたいへんすっきりとした感じ。

で、五条以南はというと、桜もところどころにあるにはあるのだけど、なんというか、ずっと緑が濃い。常緑樹が多いうえに、色々な樹種が混在して鬱蒼としているのだ。そこらへんが個人的には好み。ただ、このため見通しがやや悪くなっており、これは、外部の人が立ち入りにくい雰囲気となっている理由の一つだろう(ひょっとしたら意図的なものかもしれない)。

この五条以南の雑然・鬱蒼とした植生がなかなか面白いのだ、というのが今回の主旨。

どんな種類の樹が生えているか、ちょっと気をつけて見てみたら(さいわい樹種を書いた札がついている木が多い)、ほんとうに種類が多いことに驚いた。ほとんど雑木林のような多様さなのである。

とりあえず、見つけたままに列挙してみる。

アオキ、アオギリ、アカマツ、アジサイ、アラカシ、アンズ、イスノキ、イチジク、イチョウ、イヌマキ、イボタノキ、ウバメガシ、エノキ、カイヅカイブキ*、カエデ(の仲間)、カキノキ、カポック*、カヤ、カラミザクラ*、カリン、カンノンチク*、キョウチクトウ、キリ、キンカン、キンモクセイ、クスノキ、クロガネモチ、クロマツ、ケヤキ、コブシ、サカキ、サクラ(の仲間)、ザクロ、ササ(の仲間)*、サザンカ、サルスベリ、サンゴジュ、サンショウ、シダレヤナギ、シモクレン、スダチ、センダン、ソメイヨシノ、タイサンボク、タケ(の仲間)*、タラヨウ、ツゲ、ツツジ*、ツバキ*、トウカエデ、トウジュロ、トウネズミモチ、トベラ、ナンテン、ハナズオウ、ハマヒサカキ、ヒイラギ、ヒイラギナンテン、ヒイラギモクセイ、ピラカンサ、ビワ、フヨウ、マサキ、マユミ、ミカン(の仲間)、ムクゲ、ムクノキ、モクレン、モチノキ、モッコク、モミ、モモ、ヤツデ、ユスラウメ、レンギョウ、ワジュロ……(随時追加中)

左:夏ミカン、右:シュロ

エノキやイチョウ、クスノキ、キリなどの結構大きな木もあれば、キンモクセイやコブシ、モクレン、ツバキなど花や香りの楽しめるものもあり、シュロやら、観葉植物が野生化したカポック(シェフレラ?)まであったりする。

面白いのは、ビワやミカン、カキ、カリンなど、食べられるものが目立つこと。
近隣のおばあさんによると、戦後の頃に食べるために植えたのが育ったものなんだそうだ。その以前は、北と同じように桜並木だったのだという。へ〜。
今は大きな夏ミカンが高瀬川にはりだして、たわわに実っている。

家の前に植木鉢をたくさん置いて、いろいろな草木を育てている人は多い。ここでは、家の前に高瀬川の岸辺という絶好の植栽スペースがあったので、そこにめいめいが好きなものを植えていった(+鳥が種を運んできた)結果、このような「雑木並木」に育ったのだと推測される。
なんだか、いい話だ。

川沿いの土地は国や自治体の管轄なので、普通こういうことはできないのだけど、ここでは花街ゆえか川と家の近さゆえか、そういったコントロールを免れたのだろうか。
前述した見通しの件やゴミの問題など、いろいろ付随して起こる問題もあると思うけれど、住民が(自分の敷地内だけじゃなく)積極的に町に手を出し関わっていくという姿勢は、大切なことですな。

Tags: | MEMO 雑記・ブログ , SELECTED 選り抜き | 10.03.09 | (0)

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