究建築研究室 Q-Archi. Labo.|名古屋←→京都の建築設計事務所
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京都絶対領域: 究建築研究室 Q-Archi. Labo.|名古屋←→京都の建築設計事務所|http://q-labo.info/article/000272.php
Copyright © 柳沢究 Kiwamu YANAGISAWA, 2008-2012

京都絶対領域

京都府建築士会の発行する雑誌『京都だより』に2011年7月より隔月連載中の記事です。各項目をクリックするとPDFが表示されます。

【京都絶対領域】

『京都らしい』建築を分かり易く構成する要素、庇・格子・坪庭などなど…。
これらの要素を建築に採用することで、安易に「京都らしさ」を獲得した気になってはいないだろうか。あるいは逆に必要以上に忌避してはいないだろうか。
そもそも格子とは何であろうか? 京都の庇とはいかにあるべきか? 
京都だから…条例にあるから…という思考停止に陥る前に、これらの要素の意味と可能性を一つずつ、有名無名問わず具体的な建築を参照しながら、あらためて検討してみたい。

(構成・執筆:柳沢究・魚谷繁礼・池井健)

京都絶対領域 1:庇

(『京都だより』2011年7月号、京都府建築士会)

「庇(廂)」とはそもそも「母屋」に対して、その外側に付加された空間であるが、転じて建物本体から突出した屋根状の要素を指す。「軒庇」「通り庇」「付け庇」「下屋庇」「土庇」「霧除け庇」など、庇といっても形状や位置・用途に応じていろいろな呼び名があるが、本記事では、外壁面に屋根と独立して設けられ、かつ街路に面した「庇」に絞って検討したいと思う。街との関係に主眼があるからである。

京都絶対領域 2:格子

(『京都だより』2011年9月号、京都府建築士会)

「格子」とは本来は角材を縦横に組んだものを指していたが、時代と共に縦方向の部材を間をすかして並べた連子(れんじ)が、主に「格子」と呼ばれるようになった。格子は様々な機能を担うが、伝統的な京町家において裏に格子が設けられることがないように、京都の格子は街路に面しているのが大きな特徴である。本記事では、部材の縦・横・斜めを問わず、外壁面と街路との間に設えられた透過性のある面状の建築要素を「格子」と見なし、その様々な効果を検討したいと思う。

京都絶対領域 3:路地

(『京都だより』2011年11月号、京都府建築士会)

「路地」とは、端的に言えば建物と建物の間を通る幅の狭い道である。京都では「ろーじ」と読んで、表の街路から家の隙間を縫って街区奥へアプローチする袋小路を限定的に指し、通り抜け可能な「辻子(ずし)(図子)」と区別することもある。京都には大小様々の路地空間が数多くあり、それらは京都の都市イメージと分かちがたく結びついている。しかしながら現在、路地は確実に姿を消しつつある。

京都絶対領域 4:犬矢来・駒寄・つばどめ

(『京都だより』2012年1月号、京都府建築士会)

(※PDF準備中)
今回は「犬矢来」「駒寄」「つばどめ」といった、京都の家と街路の境界付近に設けられる要素に注目する。いずれも一種の仮設柵であり、街路沿いの壁際に設けられる。
そもそも「矢来」とは、竹や丸太を粗く組み合わせ柵や垣としたものを言う。矢来は「遣らひ」であり、「入るのを防ぐ」の意である。矢来の原形に近いのは、粗く組んだ丸竹を立てかけただけの「つばどめ」であろう。丸竹を割竹にして密に組みあげると「犬矢来」になる。曲面形状のものが今日では一般的だ。つばどめが自立し固定されると「駒寄」である。


…以下、つづく。

Tags: | ARTICLEs 小論 | 12.02.07